(仮訳)中国産テングタケ属マツカサモドキ節の新種、Amanita heishidingensis
Li, F. & Cai, Q., 2014. Amanita heishidingensis, a new species of Amanita sect. Lepidella from China. Mycological Progress. Available at: http://link.springer.com/article/10.1007/s11557-014-1008-9 [Accessed September 25, 2014].
【R3-01133】2014/09/26投稿

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3行まとめ

中国広東省で採集されたテングタケ属マツカサモドキ節の菌を検討し、Amanita heishidingensisとして新種記載した。
本種は子実体が中型~大型、傘が類白色~汚白色で粘性を持ち、灰色~帯褐灰色のピラミッド状~疣状の外被膜の名残に覆われることなどで特徴づけられた。
本種は形態的にA. japonicaに類似し、nrLSUに基づく分子系統解析でA. japonicaと単系統群を形成したが明瞭に区別された。
中国広東省肇慶市封開県黒石頂自然保護区

(新種)

Amanita heishidingensis Fang Li & Qing Cai
語源…黒石頂産の
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【よく似た種との区別】
Amanita japonica(ハイイロオニタケ)
子実体の形状が類似している
傘に帯灰色の疣を有する
担子胞子の形態が類似している
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなく日本に分布する
本種と異なり子実体が早春ではなく晩夏~初秋に発生する
本種と異なり子実体が通常大型ではなく通常中型
本種より傘の直径が小さい
本種と異なり傘が幼時灰色を帯びない類白色~汚白色ではなく淡い黄褐色を帯びた灰色~暗灰色
本種と異なり傘表面が無毛平滑ではなくフェルト状~類綿毛状
本種より傘の疣のサイズがずっと小さい
本種と異なり傘の疣が尖ったピラミッド状、截断状のピラミッド状、疣状などではなく類ピラミッド状
本種と異なり傘の疣が容易に脱落するという特徴を欠く
本種と異なり襞の縁部が常に平滑ではなく類綿毛状
本種より柄の幅が狭い
本種より柄の基部の膨大部のサイズが小さい
本種と異なり柄の基部が蕪形・類棍棒形・便腹形の塊茎状ではなく紡錘形の根状または類棍棒形の塊茎状
本種と異なり傘表皮が常に強くゼラチン化するのではなくゼラチン化はしないかごく僅か
本種と異なり傘表皮と被膜の名残との境界が明瞭ではなく不明瞭
本種より傘の疣をなす菌糸および膨大した細胞がずっと暗色
本種よりつばが豊富な菌糸から構成される
本種と異なりつばを構成する膨大した細胞がほとんど球形・類球形・有柄球形ではなくほとんど棍棒形
本種よりつばを構成する細胞に帯黄色の色素胞を含む頻度が高い
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Amanita cokeri
子実体の形状が類似している
傘が白色
傘がピラミッド状の疣に覆われる
本種と異なり中国ではなく北米に分布する
本種と異なり傘の疣が白色の場合がある
本種と異なり疣の基部に放射状繊維紋を有する
本種と異なり襞が桃色を帯びる
本種と異なりつばが二重
本種より担子胞子のサイズがやや大きい
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Amanita miculifera(ハイイロテングタケ)
子実体のサイズが類似している
傘が類白色~類灰色
傘がピラミッド状の疣に覆われる
担子胞子のサイズが類似している
担子胞子の形状が類似している
本種と異なり中国ではなく日本に分布する
本種と異なり傘が鈍頭の円錐形~平らな円錐形
本種より傘の疣のサイズがずっと小さい
本種と異なり襞の幅がかなり狭い
本種と異なり柄の基部が常に丸いのではなく顕著な根状
本種と異なり疣を構成する膨大した細胞の配列がかなり不規則