2021年9月11日 (仮訳)ギニア-コンゴ熱帯雨林におけるAmanita属:カメルーン、ジャー生物圏保護区産のエピタイプおよび新種 Mighell, KS. et al., 2020. Amanita in the Guineo-Congolian rainforest: Epitypes and new species from the Dja Biosphere Reserve, Cameroon. Mycologia. Available at: https://www.tandfonline.com/doi/abs/10.1080/00275514.2020.1816386 [Accessed September 11, 2021] 【R3-08771】2021/9/11投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ カメルーン東部州のジャー生物圏保護区においてAmanita属菌の調査を実施し、A. minimaなど3新種を記載した。 また、A. echinulataなど4種のエピタイプ標本を指定した。 A. minimaはUapaca属樹木に近い河畔林、残りの2新種はGilbertiodendron dewevreiの単一種優占林に生じ、A. robustaは古くなったシロアリの巣から発生していた。 Cameroon, East Region, Dja Biosphere Reserve, Northwest Sector near Somalomo, Upper Dja River Basin, within 2 km of base camp (新種) Amanita minima Mighell & T.W. Henkel 語源…微小な(子実体のサイズから) 【よく似た種との区別】 Amanita bingensis 同所的に分布する(カメルーン) 傘表面に明るい黄橙色の粉状の被膜を豊富に伴う 柄基部の塊茎頂部に明るい黄橙色の粉状の被膜を豊富に伴う nrLSUに基づく分子系統解析で近縁(同じAmanita節クレードに含まれる) 本種と異なりUapaca属植物と関係を持つという特徴を欠く 本種と異なり定期的に氾濫する川岸の地上に生じるという特徴を欠く 本種より子実体のサイズが常に大きい 本種と異なり柄が桃色を帯びる 本種と異なり子実下層が細胞状ではなく”inflated-ramose” 本種と異なり担子器が短くない 本種と異なり担子器が幅広くない 本種と異なり襞実質が細胞状で散開しないという特徴を欠く 本種より傘実質が球形の細胞からなるという特徴を欠く 本種より傘表皮が厚い 本種と異なり傘表皮が単層からなるという特徴を欠く nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Cameroon, East Region, Dja Biosphere Reserve, Northwest Sector near Somalomo, Upper Dja River Basin, within 2 km of base camp (新種) Amanita luteolamellata Mighell & T.W. Henkel 語源…黄色の襞の 【よく似た種との区別】 Amanita strobilaceovolvata 同所的に分布する(カメルーン) 傘が黄褐色 傘表面に条線を有する つばを有する つぼが鞘状 本種と異なりつぼが顕著な瘤状の膜状 Amanita annulatovaginata var. citrina 同所的に分布する(カメルーン) 傘が黄褐色 傘表面に条線を有する つばを有する つぼが鞘状 つぼ表面が平滑 本種と異なりUapaca属樹木と外生菌根を形成する 本種より子実体のサイズが小さい 本種と異なり襞が黄色ではなく淡黄色 Amanita annulatovaginata 同所的に分布する(カメルーン) 本種より子実体のサイズがずっと小さい 本種と異なり傘が褐色ではなく灰褐色 本種と異なり襞が黄色ではなく白色 Cameroon, East Region, Dja Biosphere Reserve, Northwest Sector near Somalomo, Upper Dja River Basin, within 2 km of base camp (新種) Amanita goossensfontanae Mighell & T.W. Henkel 語源…大型菌類の採集者およびイラストレーターであるMme. Martha Goossens-Fontana氏に献名 【よく似た種との区別】 Amanita smithiana 子実体ががっしりとしている 子実体に塩素臭を有する 本種と異なり担子器にクランプを有する 本種より担子胞子のサイズがずっと大きい Amanita pulverulenta 本種より内被膜が膜質 本種と異なりつぼが角錐状の疣状 本種より担子胞子のサイズが大きい nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(Lepidella節ではなくAmanita節クレードに含まれる) Amanita polypyramis 本種より内被膜が膜質 本種と異なりつぼが角錐状の疣状 本種より担子胞子のサイズが大きい Amanita cokeri nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種より内被膜が膜質 本種と異なりつぼが角錐状の疣状 本種より担子胞子のサイズが大きい nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Amanita rhopalopus nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種より内被膜が膜質 本種と異なりつぼが角錐状の疣状 本種より担子胞子のサイズが大きい nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Amanita gracilior 本種と異なり担子器にクランプを有する Amanita virgineoides(シロオニタケ) nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり担子器にクランプを有する nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Amanita heishidingensis 本種と異なり担子器にクランプを有する Amanita foetens 子実体が白色~淡黄色 柄基部が塊茎状 被膜が羊毛状 子実体に塩素臭を有する 本種と異なり森林ではなく外生菌根の宿主を欠く草地に生息する 本種より担子胞子のサイズが大きい Amanita albofloccosa 子実体が白色~淡黄色 柄基部が塊茎状 被膜が羊毛状 子実体に塩素臭を有する 本種と異なり森林ではなく外生菌根の宿主を欠く草地に生息する 本種より担子胞子のサイズが大きい Cameroon, East Region, Dja Biosphere Reserve, Northwest Sector near Somalomo, Upper Dja River Basin, within 2 km of base camp (その他掲載種) Amanita echinulata Beeli ※本種のエピタイプ標本を指定した。 【よく似た種との区別】 Amanita fuliginosa アフリカに分布する 形態的に類似している(同種とされたこともある) 本種と異なり傘表面の疣が扁平である 本種と異なり傘表面に条線を有する 本種と異なり柄に被膜を伴わない 本種より担子胞子のサイズが大きい 本種と異なり被膜の名残が並行直立の列をなす膨大した細胞ではなく末端で細胞が膨大する豊富な菌糸からなる Amanita perphaea 本種と異なり子実体が単生ではなく散生する 本種より子実体のサイズが小さい 本種と異なり子実体が褐色である 本種と異なり内被膜が灰色 Amanita ahmadii 子実体が小型~中型 子実体が灰褐色 傘表面の疣が暗色で規則的に放射状に配列する つばが帯灰色 柄基部が塊茎状 担子胞子が球形~楕円形 本種と異なり傘の疣が扁平である 本種より柄が淡色 本種と異なり柄表面に被膜の名残を欠く 本種より担子胞子のサイズが大きい Amanita fritillaria 傘が灰褐色 傘表面に内在する繊維紋と暗灰色の疣を有する つばが帯灰色 柄基部が塊茎状 柄基部の頂部表面が疣状 本種より子実体のサイズが大きい 本種より担子胞子のサイズが大きい 本種より担子胞子が楕円形に近い Cameroon, East Region, Dja Biosphere Reserve, Northwest Sector near Somalomo, Upper Dja River Basin, within 2 km of base camp (その他掲載種) Amanita fulvopulverulenta Beeli ※本種のエピタイプ標本を指定した。 【よく似た種との区別】 Amanita fulvosquamulosa カメルーンに分布する 傘が帯褐色 傘表面に被膜の名残を伴う 肉が切断すると帯桃色になる つぼの外層が膜質 つぼの内層が脆い 本種と異なり子実体に内在する桃色の色素を有するという特徴を欠く 本種と異なり柄が部分的に伸長するという特徴を欠く 本種ほどつばが密着しない 本種ほどつぼががっしりとしていない 本種と異なり子実体に強い塩素臭があるという特徴を欠く Amanita goossensiae カメルーンに分布する 傘が帯褐色 肉が切断すると帯桃色になる つぼの外層が膜質 つぼの内層が脆い 本種と異なり子実体に内在する桃色の色素を有するという特徴を欠く 本種と異なり傘表面が内在する小鱗片状 本種と異なり傘表面に被膜の名残を伴わない 本種と異なり柄が部分的に伸長するという特徴を欠く 本種ほどつばが密着しない 本種ほどつぼががっしりとしていない 本種と異なり子実体に強い塩素臭があるという特徴を欠く Amanita duplex 傘表面につぼの名残を伴う つぼが2層からなる 柄基部に部分的につぼの名残が膜状に付着する 本種と異なり子実体が帯桃赤色 本種と異なり傘表面のつぼの名残が膜質である 本種と異なり内被膜を欠く 本種と異なり子実体に強い塩素臭があるという特徴を欠く Cameroon, East Region, Dja Biosphere Reserve, Northwest Sector near Somalomo, Upper Dja River Basin, within 2 km of base camp (その他掲載種) Amanita robusta Beeli ※本種のエピタイプ標本を指定した。 【よく似た種との区別】 Amanita pudica アフリカに分布する シロアリの巣に生じる 形態的に類似している(混同のおそれがある) 傘が明るい帯桃色 柄基部が塊茎状 つぼががっしりとしていて袋状および疣状 本種と異なり傘中央部が帯紫色でない 本種ほど傘表面に条線を有さない Cameroon, East Region, Dja Biosphere Reserve, Northwest Sector near Somalomo, Upper Dja River Basin, within 2 km of base camp (その他掲載種) Amanita bingensis (Beeli) R. Heim ※本種のエピタイプ標本を指定した。 【よく似た種との区別】 Amanita minima 同所的に分布する(カメルーン) 傘表面に明るい黄橙色の粉状の被膜を豊富に伴う 柄基部の塊茎頂部に明るい黄橙色の粉状の被膜を豊富に伴う nrLSUに基づく分子系統解析で近縁(同じAmanita節クレードに含まれる) 本種と異なりUapaca属植物と関係を持つ 本種と異なり定期的に氾濫する川岸の地上に生じる 本種より子実体のサイズが常に小さい 本種と異なり柄が桃色を帯びない 本種と異なり子実下層が”inflated-ramose”ではなく細胞状 本種と異なり担子器が短い 本種と異なり担子器が幅広い 本種と異なり襞実質が細胞状で散開しない 本種より傘実質が球形の細胞からなる 本種より傘表皮が薄い 本種と異なり傘表皮が単層からなる nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Amanita calochroa nrLSUに基づく分子系統解析で近縁(同じAmanita節クレードに含まれる) 本種と異なりDicymbe属樹木の幹に生じる 本種と異なり子実体が単生または対になって生じるのではなく群生する 本種より子実体のサイズが小さい 本種より担子胞子のサイズが大きい 本種と異なり襞実質が両側散開型である 本種より傘表皮が比較的薄い nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Amanita chrysoleuca 森林に生息する 本種より子実体のサイズが小さい 本種と異なり襞縁部に稔性がある 本種よりつぼが黄色を帯びる 本種と異なり襞実質が両側散開型である Amanita aurantiovelata 森林に生息する 肉眼的形態が類似している 襞実質がほぼ両側散開型 傘表皮が単層の粘質平行菌糸被である 本種と異なり担子器にクランプを有する 本種より担子胞子のサイズが大きい