(仮訳)米国太平洋岸の州に産する腐生菌と見られる新種Amanita pruittii
Tulloss, RE. et al., 2014. Amanita pruittii—a new, apparently saprotrophic species from US Pacific coastal states. Amanitaceae. Available at: http://www.amanitaceaethejournal.org/content/uploaded/journal/2014/Amanitaceae.2014.1.1.pdf [Accessed October 13, 2014].
【R3-01188】2014/10/14投稿

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3行まとめ

米国のカリフォルニア州およびオレゴン州で採集された菌を検討し、Amanita pruittiiとして新種記載した。
本種はVittadiniae亜節の形態学的特徴を有し、同亜節の3番目の種となった。
本種は明らかな宿主樹木なしに発生することから、外生菌根菌ではなく腐生菌と考えられた。
USA, Oregon, Lane Co. – Fern Ridge Research Natural Area, 16 km W of Eugene

(新種)

Amanita pruittii A. H. Sm. ex Tulloss, J. Lindgr. & Arora
語源…アマチュア菌学者のBen Pruitt氏(故人)に献名
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Agaricus spp.
形態的に類似している(時に誤同定が生じる)
Amanita codinae
子実体の形状がずんぐりとしている
傘表面に褐色~暗褐色の外被膜の名残を伴う
傘表皮の分化が明瞭でない
傷ついたり触れたりした部位が褐変する傾向がある
担子胞子のQ値の範囲がかなり広い
nrLSU+nrSSU+mtLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁 (Wolfe et al., 2012)
本種と異なり米国西海岸ではなく南欧および北アフリカに分布する
本種より傘表面の外被膜の名残が暗灰色または赤色を帯びる傾向があるのではなく暗褐色を帯びる傾向がある
本種と異なり柄の下部が先細りにならず概ね円筒形に近い
本種より担子胞子のQ値が大きい
nrLSU+nrSSU+mtLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される (Wolfe et al., 2012)
Amanita singeri
nrLSU+nrSSU+mtLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁 (Wolfe et al., 2012)
nrLSU+nrSSU+mtLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される (Wolfe et al., 2012)
Amanita foetens var. grassii
本種と異なり米国西海岸ではなくアルゼンチンに分布する
本種と異なり傘に粘性を有する
本種より担子胞子のサイズが小さい
Amanita grallipes
本種と異なり米国西海岸ではなくブラジルに分布する
本種と異なり傘が暗褐色
本種と異なり傘表面に同色のピラミッド形の疣を伴う
本種と異なり襞が老成すると黄金色を帯びる
本種と異なり柄が細長くいくぶん根状
本種より担子胞子のサイズが小さい
Amanita pleropus
一般的形態が類似している
本種と異なり米国西海岸ではなく南アフリカに分布する
本種と傘表面の疣の形状が異なる
本種と異なりつぼがさび褐色
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種より担子胞子のQ値が大きい
本種と異なりつぼを構成する菌糸が背斜状に配列する