(仮訳)アジア産Tulostoma属の種多様性、分布、配列データの更新、およびタイ新産種Tulostoma exasperatumの追加
Paloi, S. et al., 2023. An Update on Species Diversity, Distribution and Sequence Data of Tulostoma in Asia with the Addition of Tulostoma exasperatum, A New Record for Thailand. Chiang Mai Journal of Science. Available at: https://epg.science.cmu.ac.th/ejournal/journal-detail.php?id=11720 [Accessed April 4, 2023] 【R3-10481】2023/4/4投稿

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3行まとめ

アジアにおけるTulostoma属菌の分類、多様性、分布、遺伝情報をまとめた。
タイにおいて腐朽材に生じた2標本を基に、T. exasperatumをタイ新産種として報告した。
本種の分子データを初めて取得するとともに、属内における分類学的位置を検討した。

(タイ新産種)

Tulostoma exasperatum Mont.
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Tulostoma ridleyi
東南アジアに分布する
本種と異なりタイにおける分布が知られていない
本種より子実体ががっしりとしている
本種より柄が長い
本種より担子胞子のサイズが大部分は大きい
Tulostoma reticulatum
担子胞子の形態が類似している
本種と異なりブラジル、キューバ、インド、フィリピン、シンガポール、タイではなくオーストラリアなどに分布する
本種より子実体のサイズが小さい
本種より”spore-sac”のサイズが小さい
本種より柄が短い
本種と異なり外皮菌糸にクランプを欠く
Tulostoma rickii
担子胞子の形態が類似している
本種と異なりブラジル、キューバ、インド、フィリピン、シンガポール、タイではなく南アフリカなどに分布する
本種と異なり外皮表面が平滑
本種と異なり外皮が膜質
Tulostoma transvaali
担子胞子の形態が類似している
本種と異なりブラジル、キューバ、インド、フィリピン、シンガポール、タイではなく南アフリカなどに分布する
本種と異なり外皮が膜質
本種と異なり柄が基部にかけて太まる
Tulostoma berkeleyi
タイに分布する
ITS+nrLSU+tef1-αに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり外皮表面に刺を欠く
ITS+nrLSU+tef1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される