(仮訳)Convolvulus arvensisに病原性を示す新種Ascochyta erotica
Gomzhina, M. & Gasich, E. 2024. Ascochyta erotica sp. nov. Pathogenic on Convolvulus arvensis. Diversity. Available at: https://www.mdpi.com/1424-2818/16/4/246 [Accessed April 23, 2024] 【R3-11636】2024/4/23投稿

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3行まとめ

キルギス、チュイ州において雑草のConvolvulus arvensisの壊死した葉から分離された菌を検討し、Ascochyta eroticaとして新種記載した。
本種の分生子殻は長い頸部を有する特異な形状をしており、Phoma proboscisに類似するが分生子やコロニーの形態、生長温度や速度が異なっていた。
接種試験により本種の宿主に対する病原性を確かめ、生物防除における利用可能性を指摘した。
Kyrgyz Republic, Tchui region

(新種)

Ascochyta erotica Gomzhina & Gasich
語源…エロティックな(分生子殻がヒトの男性器に似る奇妙で特異な形状をしていることから)
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Phoma proboscis
宿主植物が類似している
分生子殻に長い頸部を有する
分生子のサイズが類似している
分生子の形状が類似している
本種と異なりキルギスではなく米国に分布する
本種と異なり分生子の滲出液が生じる
本種より分生子の平均サイズが大きい
本種と異なり分生子が集まると鮭肉色
本種と異なり分生子が楕円形~長楕円形ではなく狭楕円形または円筒形で多くの場合一端が僅かに大きく足の形をし、僅かに屈曲する
本種と異なり分生子の隔壁数が常に0なのではなく0で時に1
本種と異なり厚壁胞子を欠くのではなく有する
本種と異なりPDA培地でのコロニーがオリーブ褐色で縁部が類白色なのではなく黄褐色で縁部が白色
本種と異なりPSA培地でのコロニーが濃褐色で周縁部付近がオリーブ黄色
本種と異なりPDA培地でのリバースが暗オリーブ褐色
本種と異なりOA培地で分生子殻が表在性、半埋生、埋生し同心円状をなすのではなく密なマット状
本種と異なり分生子殻がOAおよびMEA培地でのみではなく全ての培地で形成される
本種と異なり分生子殻の頸部がOA培地でのみではなく全ての培地で形成される
本種と異なり生育適温が25°Cではなく20°Cである
本種と異なり25°Cでほぼ生育不能
本種より20-30°C MEA培地、20-30°C OA培地におけるコロニーの生長が遅い
Ascochyta calystegiae
アジアに分布する
同じヒルガオ科植物を宿主とする
分生子のサイズが類似している
本種と異なりキルギスではなくロシア、ブルガリア、チェコ、ドイツ、エストニア、フランス、スロバキアなどに分布する
本種と異なり分生子がレンズ形
Sphaeria lichenoides var. convolvulicola
アジアに分布する
同じヒルガオ科植物を宿主とする
本種と異なりキルギスではなくロシア、ウズベキスタン、フランスなどに分布する
本種と異なり分生子殻が球形で扁平
本種より分生子のサイズが大きい
Ascochyta kleinii
アジアに分布する
同じヒルガオ科植物を宿主とする
本種と異なりキルギスではなくアルメニア、ブルガリア、中国、ハンガリー、ポーランドなどに分布する
本種と異なり分生子殻が球形で扁平
本種より分生子が長い
Phoma capsularum
アジアに分布する
同じセイヨウヒルガオ属植物を宿主とする
分生子のサイズが類似している
本種と異なりキルギスではなくウズベキスタンなどに分布する
Ectophoma iranica
分生子の形状がいくぶん類似している
本種より分生子のサイズが顕著に小さい
Ectophoma multirostrata
分生子の形状がいくぶん類似している
本種より分生子のサイズが顕著に小さい