(仮訳)ヨーロッパの老齢林に産した粉芽を有する地衣の新種、Bacidia albogranulosa
Malíček, J. et al., 2018. Bacidia albogranulosa (Ramalinaceae, lichenized Ascomycota), a new sorediate lichen from European old-growth forests. MycoKeys. Available at: https://mycokeys.pensoft.net/article/30199/ [Accessed March 10, 2019] 【R3-06022】2019/3/10投稿

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3行まとめ

チェコ、ポーランド、ウクライナ、およびロシアの老齢林において広葉樹の樹皮に生じた地衣の一種を検討し、Bacidia albogranulosaとして新種記載した。
本種は地衣体が非常に薄く淡灰色、子器および粉子器を欠き、粉芽を有し、アトラノリンを含むことなどで特徴づけられた。
本種は分子系統解析で、同じくアトラノリンを有する3種の同属菌と近縁であった。
Czech Republic, Dolnomoravský úval lowland, Břeclav, Lanžhot, protected area Cahnov

(新種)

Bacidia albogranulosa Malíček, Palice, Vondrák & Kukwa
語源…白色の小粒の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Bacidia diffracta
地衣体が灰色
地衣体が微細な小粒状
地衣成分としてアトラノリンを含む
ITS+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりチェコ、ポーランド、ウクライナ、ロシアではなく北米東部に分布する
本種と異なり不稔でない
本種より地衣体の小粒が大きい
ITS+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Bacidia suffusa
地衣成分としてアトラノリンを含む
ITS+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁
ITS+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Bacidia polychroa
地衣成分としてアトラノリンを含む
ITS+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁
ITS+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Bacidia sorediata
本種と異なりチェコ、ポーランド、ウクライナ、ロシアではなく北米南東部に分布する
本種より地衣体の発達が良好である
本種と異なり地衣体が灰緑色~暗緑色
ITS+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Lepraria spp.
肉眼的形態が類似することがある
本種と地衣体の形態が異なる
本種と異なり地衣成分としてアトラノリンが知られていない
Phlyctis argena
肉眼的形態が類似することがある(生育が乏しい時)
本種と地衣体の形態が異なる
Caloplaca substerilis
地衣体の形態が類似していることがある(生長のごく初期)
本種と地衣体の形態が異なる