2015年11月21日 (仮訳)ケートチリウム目のバックボーン系統樹および水生Minimelanolocusの4新種 Liu, X-Y. et al., 2015. Backbone tree for Chaetothyriales with four new species of Minimelanolocus from aquatic habitats. Available at: http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1878614615001427 [Accessed November 20, 2015]. 【R3-02400】2015/11/21投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 中国雲南省において河川に沈んだ材に発生したMinimelanolocus属菌を検討し、M. aquaticusなど4新種を記載した。 タイプ由来菌株から得られた配列を加えてケートチリウム目のバックボーン系統樹を更新し、Minimelanolocus属が独自の系統を形成することを確かめた。 4新種およびM. obscurusの記載文および写真を掲載し、Minimelanolocus属全種の分生子について形質比較表を作成した。 中国雲南省蒼山 (新種) Minimelanolocus aquaticus H.Y. Su, Udayanga & K.D. Hyde 語源…水生の 【よく似た種との区別】 Minimelanolocus asiaticus 同所的に分布する(中国雲南省) 淡水の環境(河川)から得られる 腐朽材を基質とする 分生子がほぼ無色~淡褐色 分生子が棍棒形~紡錘形 分生子が乾性 nrLSU+nrSSUおよびITSに基づく分子系統解析で近縁 本種より分生子の幅が広い 本種と異なり分生子の隔壁数が3-7ではなく3-6 nrLSU+nrSSUおよびITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Minimelanolocus rousellianus 分生子のサイズの範囲が重なる 分生子の隔壁数が3-7 本種と異なり中国ではなくヨーロッパに分布する 本種と異なり水生菌でない 本種と異なり分生子が棍棒形~紡錘形ではなく楕円形、広紡錘形、類円筒形 本種と異なり分生子頂部に通常小型の屈折性の点を有する Minimelanolocus melanicus 同所的に分布する(中国雲南省) 淡水の環境(河川)から得られる 腐朽材を基質とする 分生子のサイズの範囲が重なる 分生子が棍棒形~紡錘形 分生子が平滑 nrLSU+nrSSUおよびITSに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり分生子柄の基部がメラニン化する 本種と異なり分生子がほぼ無色~淡褐色ではなく淡褐色 本種と異なり分生子の隔壁数が3-7ではなく4-6(幼時1-3) 本種と異なり分生子の発芽が二極性でない nrLSU+nrSSUおよびITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Minimelanolocus obscurus 同所的に分布する(中国雲南省) 淡水の環境(河川)から得られる 腐朽材を基質とする 分生子のサイズの範囲が重なる 分生子がほぼ無色~淡褐色 nrLSU+nrSSUおよびITSに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりカナダにおける分布が知られている 本種と異なり分生子が棍棒形~紡錘形ではなく長楕円形~円筒形で頂部が丸い 本種と異なり分生子の隔壁数が3-7ではなく1-3 nrLSU+nrSSUおよびITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(ITS: 543/606塩基[90%]一致、17/606塩基[2%]のgap) 中国雲南省蒼山 (新種) Minimelanolocus asiaticus H.Y. Su, Udayanga & K.D. Hyde 語源…アジアの 【よく似た種との区別】 Minimelanolocus aquaticus 同所的に分布する(中国雲南省) 淡水の環境(河川)から得られる 腐朽材を基質とする 分生子がほぼ無色~淡褐色 分生子が棍棒形~紡錘形 分生子が乾性 nrLSU+nrSSUおよびITSに基づく分子系統解析で近縁 本種より分生子の幅が狭い 本種と異なり分生子の隔壁数が3-6ではなく3-7 nrLSU+nrSSUおよびITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Minimelanolocus melanicus 同所的に分布する(中国雲南省) 淡水の環境(河川)から得られる 腐朽材を基質とする 分生子が棍棒形~紡錘形 nrLSU+nrSSUおよびITSに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり分生子柄の基部がメラニン化する 本種より分生子が長い 本種と異なり分生子がほぼ無色~淡褐色ではなく淡褐色 本種と異なり分生子の隔壁数が3-6ではなく4-6(幼時1-3) 本種と異なり分生子の発芽が通常二極性ではなくどの隔壁からも起こる nrLSU+nrSSUおよびITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Minimelanolocus obscurus 同所的に分布する(中国雲南省) 淡水の環境(河川)から得られる 腐朽材を基質とする 分生子がほぼ無色~淡褐色 nrLSU+nrSSUおよびITSに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりカナダにおける分布が知られている 本種より分生子の幅が広い 本種と異なり分生子が棍棒形~紡錘形ではなく長楕円形~円筒形で頂部が丸い 本種と異なり分生子の隔壁数が3-6ではなく1-3 nrLSU+nrSSUおよびITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(ITS: 546/605塩基[90%]一致、18/605塩基[2%]のgap) 中国雲南省蒼山 (新種) Minimelanolocus curvatus X. Y. Liu, Udayanga & K.D. Hyde 語源…屈曲性の(分生子の基部細胞の形状から) ※Table2ではM. curvataと表記されている。 【よく似た種との区別】 Minimelanolocus obscurus 同所的に分布する(中国雲南省) 淡水の環境(河川)から得られる 腐朽材を基質とする nrLSU+nrSSUおよびITSに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりカナダにおける分布が知られている 本種より分生子の幅が広い 本種と異なり分生子が淡褐色ではなくほぼ無色~淡褐色 本種と異なり分生子が紡錘形~棍棒形で基部が屈曲するのではなく長楕円形~円筒形で頂部が丸い 本種と異なり分生子の隔壁部が僅かに狭窄するという特徴を欠く 本種と異なり分生子の隔壁数が3ではなく1-3 nrLSU+nrSSUおよびITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(ITS: 550/605塩基[91%]一致、17/605塩基[2%]のgap) 中国雲南省蒼山 (新種) Minimelanolocus melanicus H.Y. Su, Udayanga & K.D. Hyde 語源…メラニンの(分生子柄の基部の性質から) 【よく似た種との区別】 Minimelanolocus aquaticus 同所的に分布する(中国雲南省) 淡水の環境(河川)から得られる 腐朽材を基質とする 分生子のサイズの範囲が重なる 分生子が棍棒形~紡錘形 分生子が平滑 nrLSU+nrSSUおよびITSに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり分生子柄の基部がメラニン化するという特徴を欠く 本種と異なり分生子が淡褐色ではなくほぼ無色~淡褐色 本種と異なり分生子の隔壁数が4-6(幼時1-3)ではなく3-7 本種と異なり分生子の発芽が二極性 nrLSU+nrSSUおよびITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Minimelanolocus asiaticus 同所的に分布する(中国雲南省) 淡水の環境(河川)から得られる 腐朽材を基質とする 分生子が棍棒形~紡錘形 nrLSU+nrSSUおよびITSに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり分生子柄の基部がメラニン化するという特徴を欠く 本種より分生子が短い 本種と異なり分生子が淡褐色ではなくほぼ無色~淡褐色 本種と異なり分生子の隔壁数が4-6(幼時1-3)ではなく3-6 本種と異なり分生子の発芽がどの隔壁からも起こるのではなく通常二極性 nrLSU+nrSSUおよびITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Minimelanolocus obscurus 同所的に分布する(中国雲南省) 淡水の環境(河川)から得られる 腐朽材を基質とする 分生子の隔壁数が1-3 nrLSU+nrSSUおよびITSに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりカナダにおける分布が知られている 本種より分生子が短い 本種と異なり分生子が淡褐色ではなくほぼ無色~淡褐色 本種と異なり分生子が棍棒形~紡錘形ではなく長楕円形~円筒形で頂部が丸い 本種と異なり分生子の隔壁数が3-6ではなく1-3 nrLSU+nrSSUおよびITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(ITS: 540/605塩基[89%]一致、17/605塩基[2%]のgap) (その他掲載種) Minimelanolocus obscurus (Matsush.) R.F. Casta~neda & Heredia 【よく似た種との区別】 Minimelanolocus bambusae 分生子がほぼ無色~淡褐色 本種より分生子のサイズが小さい 本種と異なり分生子が長楕円形~円筒形で頂部が丸いのではなく円筒形で頂部が丸い 本種と異なり分生子の隔壁数が1-3ではなく3 Minimelanolocus verruculosus 本種より分生子のサイズが小さい 本種と異なり分生子がほぼ無色~淡褐色ではなく褐色 本種と異なり分生子が長楕円形~円筒形で頂部が丸いのではなく円筒形で頂部が丸い 本種と異なり分生子が平滑ではなく小疣状 Minimelanolocus aquaticus 同所的に分布する(中国雲南省) 淡水の環境(河川)から得られる 腐朽材を基質とする 分生子のサイズの範囲が重なる 分生子がほぼ無色~淡褐色 nrLSU+nrSSUおよびITSに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりカナダにおける分布が知られていない 本種と異なり分生子が長楕円形~円筒形で頂部が丸いのではなく棍棒形~紡錘形 本種と異なり分生子の隔壁数が1-3ではなく3-7 nrLSU+nrSSUおよびITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(ITS: 543/606塩基[90%]一致、17/606塩基[2%]のgap) Minimelanolocus asiaticus 同所的に分布する(中国雲南省) 淡水の環境(河川)から得られる 腐朽材を基質とする 分生子がほぼ無色~淡褐色 nrLSU+nrSSUおよびITSに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりカナダにおける分布が知られていない 本種より分生子の幅が狭い 本種と異なり分生子が長楕円形~円筒形で頂部が丸いのではなく棍棒形~紡錘形 本種と異なり分生子の隔壁数が1-3ではなく3-6 nrLSU+nrSSUおよびITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(ITS: 546/605塩基[90%]一致、18/605塩基[2%]のgap) Minimelanolocus curvatus 同所的に分布する(中国雲南省) 淡水の環境(河川)から得られる 腐朽材を基質とする nrLSU+nrSSUおよびITSに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりカナダにおける分布が知られていない 本種より分生子の幅が狭い 本種と異なり分生子がほぼ無色~淡褐色ではなく淡褐色 本種と異なり分生子が長楕円形~円筒形で頂部が丸いのではなく紡錘形~棍棒形で基部が屈曲する 本種と異なり分生子の隔壁部が僅かに狭窄する 本種と異なり分生子の隔壁数が1-3ではなく3 nrLSU+nrSSUおよびITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(ITS: 550/605塩基[91%]一致、17/605塩基[2%]のgap) Minimelanolocus melanicus 同所的に分布する(中国雲南省) 淡水の環境(河川)から得られる 腐朽材を基質とする 分生子の隔壁数が1-3 nrLSU+nrSSUおよびITSに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりカナダにおける分布が知られていない 本種より分生子が長い 本種と異なり分生子がほぼ無色~淡褐色ではなく淡褐色 本種と異なり分生子が長楕円形~円筒形で頂部が丸いのではなく棍棒形~紡錘形 本種と異なり分生子の隔壁数が1-3ではなく3-6 nrLSU+nrSSUおよびITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(ITS: 540/605塩基[89%]一致、17/605塩基[2%]のgap)