(仮訳)マングローブランド・クラブ (Ucides cordatus) のlethargic crab disease (LCD) に関連する黒色酵母様真菌
Vicente, VA. et al., 2012. Black yeast-like fungi associated with Lethargic Crab Disease (LCD) in the mangrove-land crab, Ucides cordatus (Ocypodidae). Veterinary Microbiology. …. Available at: http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0378113512000892 [Accessed May 18, 2014].
【R3-00722】2014/05/18投稿

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3行まとめ

スナガニの一種、Ucides cordatusに高い致死性を示す”lethargic crab disease (LCD)”の病原菌を、Fonsecaea brasiliensisとして新種記載した。
複数遺伝子に基づく分子系統解析で、本新種はヒトから病原菌として分離されたCladophialophora devriesiiに近縁であった。
宿主に対する接種試験を行った結果、本新種の病原力は、同じくLCDの病原菌とされているE. canceraeよりも弱いことが示された。

Feng et al. (2013)(R3-00145) で新種記載されたCladophialophora abundansは、本論文で新種記載されたFonsecaea brasiliensisと同じくブラジルのマングローブ林に分布し、F. brasiliensisの宿主であるUcides cordatusの巣穴から繰り返し分離されているが、LCDとの関連性は確認されていない(2013年時点)。

Brejo Grande, Sergipe, Brazil

(新種)

Fonsecaea brasiliensis V.A. Vicente, Najafzadeh, Klaassen and de Hoog
語源…ブラジル産の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Cladophialophora devriesii
動物病原菌として知られている
SSU+D1/D2、ITS、ITS+BT2+EF1-αに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりカニではなくヒトから分離されている
分生子鎖の長さが異なる
本種と異なり37°Cで生育可能
ITS、ITS+BT2+EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
AFLP分析の結果で明瞭に区別される
Exophiala cancerae
同所的に分布する(同じ宿主に共感染することもある)
カニの”lethargic crab disease (LCD)”の病原菌である
最適生長温度が24-27°C
本種と異なりマングローブの葉や材などから分離されることがない
本種と異なり最大生長温度が36°Cではなく33°C
SSU+D1/D2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(banitianaグループではなくsalmonisグループに含まれる)