2017年5月21日 (仮訳)中国南部において罹病ユーカリ苗から分離された新種、Botrytis eucalypti Liu, Q-L. et al., 2016. Botrytis eucalypti, a novel species isolated from diseased Eucalyptus seedlings in South China. Mycological Progress. Available at: http://link.springer.com/article/10.1007/s11557-016-1229-1 [Accessed May 21, 2017]. 【R3-04043】2017/05/21投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 中国広東省において灰色かび病に罹病したユーカリ属樹木の枝および葉から分離された菌を検討し、Botrytis eucalyptiとして新種記載した。 本種はB. cinereaおよびB. pelargoniiに近縁であったが、分子系統解析、分生子の形質、および生長速度などで区別された。 in vitroの接種試験で本種がEucalyptus urophylla × E. grandisに対して病原力を有することが示された。 中国広東省湛江市遂渓県嶺北鎮南方种苗基地 (新種) Botrytis eucalypti Q.L. Liu & S.F. Chen 語源…ユーカリ属の 【よく似た種との区別】 Botrytis cinerea 同じユーカリ属植物を宿主とする 分生子柄のサイズの範囲が重なる 分生子が卵状、楕円形 菌核が不規則形、長楕円形、楕円形、球形 ITS、G3PDH、HSP60、RPB2、NEP1、NEP2、G3PDH+HSP60+RPB2、G3PDH+HSP60+RPB2+NEP1+NEP2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりヨーロッパ、北米、南米などにおける分布が知られている 本種と異なりブドウ、キイチゴなど200超の双子葉植物が宿主として知られている 本種より分生子の幅が広い 本種より菌核のサイズが大きい 本種と異なりPDA 5°Cで生育可能 G3PDH+HSP60+RPB2+NEP1+NEP2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Botrytis pelargonii 分生子のサイズの範囲が重なる 分生子が卵状、楕円形 ITS、G3PDH、HSP60、RPB2、NEP1、NEP2、G3PDH+HSP60+RPB2、G3PDH+HSP60+RPB2+NEP1+NEP2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりノルウェーなどにおける分布が知られている 本種と異なりりユーカリ属ではなくテンジクアオイ属植物のみが宿主として知られている 本種より分生子の幅が狭い 本種より菌核のサイズが大きい 本種と異なり菌核が不規則形、長楕円形、楕円形、球形ではなく半球形 G3PDH+HSP60+RPB2+NEP1+NEP2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Botrytis fabae 中国に分布する ITS、G3PDH、HSP60、RPB2、NEP1、NEP2、G3PDH+HSP60+RPB2、G3PDH+HSP60+RPB2+NEP1+NEP2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりスペイン、オランダ、イタリアなどにおける分布が知られている 本種と異なりユーカリ属ではなくマメ科植物などを宿主とする G3PDH、HSP60、RPB2、NEP1、NEP2、G3PDH+HSP60+RPB2、G3PDH+HSP60+RPB2+NEP1+NEP2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される