(仮訳)タスマニア産の地衣生菌の新種、Caloplaca tephromelae
Kantvilas, G., Suija, A. & Motiejūnaitė, J. 2021. Caloplaca tephromelae (Teloschistaceae), a new lichenicolous species from Tasmania. The Lichenologist. Available at: https://www.cambridge.org/core/journals/lichenologist/article/abs/caloplaca-tephromelae-teloschistaceae-a-new-lichenicolous-species-from-tasmania/EBCD8A1DF9E4F81612373DD0156DAB6F [Accessed August 16, 2021] 【R3-08694】2021/8/16投稿

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3行まとめ

オーストラリア、タスマニア州産のクロイボゴケ属地衣に生じた地衣生菌の一種を検討し、Caloplaca tephromelaeとして新種記載した。
本種は地衣体および子器縁部にアントラキノン色素を欠き、子器が小型のレカノラ型で、子実層に油滴を散在せず、側糸に油滴を含まないことなどで特徴づけられた。
本種はオーストラリアから初めて報告された地衣生Caloplaca属菌となった。
Australia, Tasmania, Wind Song Property, northern rim of Callitris Gully

(新種)

Caloplaca tephromelae Kantvilas, Suija & Motiej.
語源…クロイボゴケ属の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Caloplaca epithallina
同じクロイボゴケ属地衣に生じる
子器がレカノラ型
子嚢胞子のサイズの範囲が重なる
側糸頂部の幅の範囲が重なる
本種と異なり様々な岩上生痂状・葉状地衣から知られている
本種より子器の直径が大きい
本種と異なり子器盤が橙色~鈍橙褐色ではなく暗橙色~さび赤色でしばしば黒変
本種と異なり果托の縁が鈍い帯白灰色~帯青灰色~帯褐色ではなく帯灰色~帯黒赤色またはさび褐色~さび赤色
本種と異なり果托の縁が時に円鋸歯状という特徴を欠く
本種と異なり果殻の縁が不明瞭~薄いのではなく不明瞭
本種より子実層の丈が低い
本種と異なり髄層がアミロイド陽性ではなく陰性
本種より子嚢胞子の隔壁の幅が狭い
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Caloplaca interna
地衣上生地衣である
地衣体にアントラキノン色素を欠く
子器がレカノラ型
本種と異なりオーストラリアではなく北半球に分布する
本種と異なりクロイボゴケ属ではなくCircinaria属地衣などに生じる
本種より子器の最大直径が小さい
本種と異なり子器盤が橙色~鈍橙褐色ではなく橙色
本種と異なり果托の縁が鈍い帯白灰色~帯青灰色~帯褐色ではなく橙色~帯赤橙色
本種と異なり果托の縁にアントラキノン色素を含む
本種と異なり果托の縁が時に円鋸歯状という特徴を欠く
本種と異なり果殻の縁が不明瞭~薄いのではなく不明瞭
本種より子実層の丈が低い
本種より子嚢胞子が長い
本種より子嚢胞子の幅が狭い
本種より子嚢胞子の隔壁の幅が狭い
本種より側糸頂部の最大幅が広い
Caloplaca lecanorae
地衣上生地衣である
子器がレカノラ型
本種と異なりオーストラリアではなく米国などに分布する
本種と異なりクロイボゴケ属ではなくチャシブゴケ属地衣などに生じる
本種より子器の最大直径が小さい
本種と異なり子器盤が橙色~鈍橙褐色ではなく橙褐色~赤褐色
本種と異なり果托の縁が鈍い帯白灰色~帯青灰色~帯褐色ではなく白色
本種と異なり果托の縁が間もなく消失する
本種と異なり果托の縁が時に円鋸歯状という特徴を欠く
本種と異なり果殻の縁が不明瞭~薄いのではなく不明瞭
本種より子実層の丈が高い
本種と異なり髄層がアミロイド陽性ではなく陰性
本種より子嚢胞子が長い
本種より側糸頂部の最大幅が狭い
Caloplaca magni-filii
地衣上生地衣である
地衣体にアントラキノン色素を欠く
子器がレカノラ型
側糸頂部の幅の範囲が重なる
髄層がアミロイド
本種と異なりオーストラリアではなく北半球に分布する
本種と異なりクロイボゴケ属ではなくMiriquidica属地衣などに生じる
本種より子器の最大直径が小さい
本種と異なり子器が顕著な凸形
本種と異なり子器盤が橙色~鈍橙褐色ではなく煉瓦色~さび赤色
本種と異なり果托の縁が鈍い帯白灰色~帯青灰色~帯褐色ではなく子器盤(煉瓦色~さび赤色)と同色
本種と異なり果托の縁にアントラキノン色素を含む
本種と異なり果托の縁が時に円鋸歯状という特徴を欠く
本種と異なり果殻の縁が不明瞭~薄いのではなく不明瞭
本種より子実層の丈が低い
本種より子嚢胞子の幅が広い
本種と異なり子嚢胞子が円形~広楕円形
本種より子嚢胞子の隔壁の幅が狭い
Caloplaca bastowii
地衣体が類白色
子器の形態が類似している
本種と異なり地衣上生ではなく樹皮生地衣である
本種より子器のサイズが顕著に大きい
本種と異なり子実層に油滴が密に散在する
本種と異なり子実下層に油滴が密に散在する
本種より子嚢胞子の隔壁の幅が狭い
Caloplaca kilcundaensis
地衣体が類白色
子器の形態が類似している
本種と異なり地衣上生ではなく岩上生地衣である
本種と異なり地衣体が顕著に褐色を帯びる
本種と異なり子器がほとんどビアトラ型
本種より子器のサイズが顕著に大きい
本種と異なり果托の縁が二次的にしか発達しない
本種と異なり子実層に油滴が密に散在する
本種と異なり子実下層に油滴が密に散在する
本種より子嚢胞子の隔壁の幅が狭い