(仮訳)メキシコ東部の熱帯オーク林に産した新種、Cantharellus violaceovinosus
Herrera, M., Bandala, VM. & Montoya, L. 2018. Cantharellus violaceovinosus, a new species from tropical Quercus forests in eastern Mexico. MycoKeys. Available at: https://doi.org/10.3897/mycokeys.32.22838 [Accessed November 14, 2018] 【R3-05673】2018/11/14投稿

【お読みください】
大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。

3行まとめ

メキシコ、ベラクルス州の熱帯林で採集された菌を検討し、Cantharellus violaceovinosusとして新種記載した。
本種はコナラ属植物を宿主とし、子実体が中型~大型、傘が紫色で表面が平滑、子実層托が黄色の隆起した襞状、担子胞子が中型の楕円形であることなどで特徴づけられた。
本種は分子系統解析でC. lewisiiと姉妹群を形成した。
Mexico, Veracruz, Municipality of Zentla, around town of Zentla

(新種)

Cantharellus violaceovinosus M. Herrera, Bandala & Montoya
語源…紫色の脈状の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Cantharellus lewisii
子実体が紫色を帯びる
tef1-αおよびtef-1α+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりメキシコではなく米国などに分布する
本種と異なり傘が紫ワイン色、帯赤紫色、紫灰色、暗紫色ではなく淡黄色、鈍黄色、帯灰黄色または淡い帯褐橙色~黄褐色で時に縁部付近が帯赤褐色
本種と異なり傘表面が平滑ではなく暗い帯紫色の圧着した繊維に覆われる
本種より担子器が短い
本種と異なり担子器が(1-)2-5胞子性ではなく5-6胞子性
本種より担子胞子の幅が狭い
本種より担子胞子のQ値が大きい
本種と異なり担子胞子が楕円形ではなく楕円形またはしばしばいくぶん腎臓形
本種と異なり傘表皮の菌糸末端が顕著な厚壁
tef1-αおよびtef-1α+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Cantharellus atrolilacinus(オトヒメアンズタケ)
コナラ属の樹下に発生する
子実体が紫色を帯びる
本種と異なりメキシコではなくコスタリカなどに分布する
本種と異なり傘が紫ワイン色、帯赤紫色、紫灰色、暗紫色ではなく暗淡紫灰色、褐紫色、帯黒色
本種と異なり傘表面が平滑ではなく中央部が綿毛状で縁部が放射状の圧着した繊維状
本種と異なり柄が淡紫色を帯びた白色
本種より担子胞子の幅が狭い
本種より担子胞子が楕円形に近い
本種より傘表皮の菌糸の幅が広い
本種と異なり傘表皮の菌糸が非常に厚壁
Cantharellus amethysteus
tef1-αおよびtef-1α+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりメキシコではなくフランス、スロバキアなどに分布する
本種と異なり傘表面が平滑ではなく小鱗片を伴う
本種より担子胞子が長い
本種より担子胞子のQ値が大きい
tef1-αおよびtef-1α+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Cantharellus subamethysteus
本種より子実体の丈が低い
本種と異なり傘が紫ワイン色、帯赤紫色、紫灰色、暗紫色ではなく濃く明るい黄色
本種と異なり傘表面が平滑ではなく小鱗片に覆われる
本種と異なり子実層托が皺状~微かに脈状
本種より担子胞子が短い
本種より傘表皮の菌糸の幅が広い
Cantharellus goossensiae
子実体が紫色を帯びる
本種と異なりメキシコではなくアフリカなどに分布する
本種より担子胞子のQ値が大きい
本種と異なり担子胞子が顕著な狭楕円形~長形でしばしば僅かに腎臓形、屈曲形、またはいくぶんピーナッツ形
本種と異なり傘表皮の菌糸末端が薄壁
Cantharellus cyanoxanthus
子実体が紫色を帯びる
本種と異なりメキシコではなくアフリカなどに分布する
本種より担子胞子のQ値が大きい
本種と異なり担子胞子が顕著な狭楕円形~長形でしばしば僅かに腎臓形、屈曲形、またはいくぶんピーナッツ形
本種と異なり傘表皮の菌糸末端が薄壁
Cantharellus subcyanoxanthus
子実体が紫色を帯びる
本種と異なりメキシコではなくアフリカなどに分布する
本種と異なり担子胞子が顕著な狭楕円形~長形でしばしば僅かに腎臓形、屈曲形、またはいくぶんピーナッツ形
本種と異なり傘表皮の菌糸末端が薄壁
Cantharellus longisporus
子実体が紫色を帯びる
本種と異なりメキシコではなくアフリカなどに分布する
本種と異なり担子胞子が顕著な狭楕円形~長形でしばしば僅かに腎臓形、屈曲形、またはいくぶんピーナッツ形