(仮訳)インドの中央ヒマラヤ地域に産した地衣生菌の新種、Cercidospora navarroi
Joshi, Y., Bansal, P. & Yadav, AL. 2022. Cercidospora navarroi, a new species of lichenicolous fungus from the Central Himalayan region of India. Phytotaxa. Available at: https://www.biotaxa.org/Phytotaxa/article/view/phytotaxa.549.2.10 [Accessed June 21, 2022] 【R3-09619】2022/6/21投稿

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3行まとめ

インドにおいてRinodina intermediaの地衣体および子器盤に発生した地衣生菌の一種を検討し、Cercidospora navarroiとして新種記載した。
本種は温帯域のヒマラヤスギ樹皮上の宿主に生じ、宿主の子嚢胞子の一部が損傷していたことから弱い寄生菌と見なされた。
本種は同じビスケットゴケ属地衣を宿主とする2種の同属他種とは子嚢殻、子嚢、子嚢胞子の形態などが異なっていた。
India, Himachal Pradesh, Shimla district, Kufri, towards Chinibunglaw via forest

(新種)

Cercidospora navarroi Y. Joshi
語源…スペインの地衣学者、Pere Navarro-Rosinés博士に献名
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Cercidospora exiguella
同じビスケットゴケ属地衣を宿主とする
子嚢が4胞子性
本種と異なりインドではなくフィンランド、フランス、ノルウェー、ロシア、スウェーデンなどに分布する
本種と異なり樹皮上ではなく岩上生である
本種と異なりRinodina intermediaではなくR. gennariiR. mniaraeaR. mniaraea var. cinnamomeaなどを宿主とする
本種と異なり宿主の地衣体、子器盤、子器縁部ではなくほとんどの場合地衣体、時に子器に感染する
本種より子嚢殻の直径が小さい
本種と異なり子嚢殻がエメラルドグリーンではなく青色、褐色~褐黒色
本種より子嚢のサイズが大きい
本種より子嚢胞子のサイズが大きい
本種より側糸の幅が広い
Cercidospora rinodinae
同じRinodina intermediaを宿主とする
子嚢胞子が楕円形
子嚢胞子の隔壁数が1
子嚢胞子にハロを欠く
側糸の幅が類似している
殻壁上部がK+青黒色
殻壁上部がHNO3+紫色
本種と異なりインドではなくカナリア諸島などに分布する
本種と異なり樹皮上ではなく地上生/腐植土生、岩上生である
本種と異なりR. conradiiが宿主として知られている
本種と異なり宿主の地衣体、子器盤、子器縁部ではなく地衣体および果托の縁に感染する
本種より子嚢殻の最大直径が大きい
本種と異なり子嚢殻がエメラルドグリーンではなく褐黒色、帯紫黒色
本種より子嚢のサイズが大きい
本種と異なり子嚢が4胞子性ではなく(2–)4(–6)胞子性
本種より子嚢胞子のサイズが大きい