(仮訳)東アジア産の新種Cerrena aurantiopora
Lee, J-S. & Lim, Y-W., 2010. Cerrena aurantiopora sp. nov.(Polyporaceae) from eastern Asia. Mycologia. Available at: http://www.mycologia.org/content/102/1/211.short [Accessed June 11, 2016].
【R3-03009】2016/06/12投稿

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3行まとめ

韓国、江原道で採集された背着生の多孔菌の一種を検討し、Cerrena aurantioporaとして新種記載した。
本種は広葉樹の幹に生じ、子実体全体が背着生で、子実層托がクリーム色~淡橙色であることなどで特徴づけられた。
分子系統解析の結果、本新種および同じく東アジア産のC. consorsが、広範に分布するC. unicolorと異なる単系統群を形成することが示唆された。
韓国江原道雉岳山

(新種)

Cerrena aurantiopora J.S. Lee & Y.W. Lim
語源…金色の孔の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Cerrena consors(ニクウスバタケ)
韓国に分布する
白色腐朽菌である
子実体の色が類似している
担子器が棍棒形
担子胞子が無色
担子胞子が楕円形
菌糸構成が2菌糸型
nrLSU、RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりインド、日本などにおける分布が知られている
本種と異なり子実体全体が背着生ではなく半背着生~傘状
本種と異なり子実層托が管孔状ではなくIrpex型およびハリタケ型
本種と異なり子実層托がクリーム色~鮭肉色ではなく帯赤橙色
本種より担子器が長い
本種より担子胞子が長い
nrLSU、RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(nrLSUに0.6-0.8%、RPB2に7.9-10.4%の差異)
Cerrena unicolor(ミダレアミタケ)
韓国に分布する
白色腐朽菌である
担子器が棍棒形
担子胞子が無色
担子胞子が楕円形
菌糸構成が2菌糸型
本種と異なりフィンランド、スウェーデン、チェコなどにおける分布が知られている
本種と異なり子実体全体が背着生ではなく半背着生~傘状
本種と異なり子実層托が管孔状ではなくIrpex型およびハリタケ型
本種と異なり子実層托がクリーム色~鮭肉色ではなく白色~クリーム色
本種より担子器が長い
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種と異なり菌糸構成が3菌糸型との報告がある
nrLSU、RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(nrLSUに1.7-1.8%、RPB2に10.4-12.6%の差異)
Oligoporus placentus
子実体全体が背着生
子実層托が管孔状
子実層托がクリーム色~鮭肉色
本種と異なり落葉広葉樹ではなく針葉樹を宿主とする
本種と異なり担子胞子が楕円形ではなく円筒形
本種と異なり菌糸構成が2菌糸型ではなく1菌糸型
本種と系統的に異なる
Cerrena cystidiata
担子器の形態が類似している
担子胞子の形態が類似している
担子胞子のサイズの範囲が重なる
本種と異なり韓国ではなく南米などに分布する
本種より担子器が長い
本種と異なりグレオシスチジアを有する
Cerrena sclerodepsis
本種と異なり韓国ではなく南米などに分布する
本種と異なり菌糸構成が2菌糸型ではなく3菌糸型