(仮訳)北米で蔓延する針葉樹の致死的病害による恩恵を受けているTrichaptum abietinumの上に生じた新種のピンゴケ類地衣、Chaenotheca balsamconensis
Allen, JL. & McMullin, RT., 2015. Chaenotheca balsamconensis, a new calicioid lichen on Trichaptum abietinum from North America that is benefiting from widespread conifer fatalities. The Bryologist. Available at: http://www.bioone.org/doi/abs/10.1639/0007-2745-118.1.054 [Accessed February 11, 2016].
【R3-02647】2016/02/12投稿

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3行まとめ

米国およびカナダにおいてシハイタケの子実体に限って生じたピンゴケ類地衣の一種を検討し、Chaenotheca balsamconensisとして新種記載した。
本種は地衣体がほぼ完全に埋生し、柄にKOH+赤色の色素を含み、子嚢胞子が平滑であるなどで特徴づけられた。
本種の大量発生には、北米で針葉樹の大規模な致死的病害が生じていることによる利用可能な基質の増加が関連していると見られた。
USA, North Carolina, Yancey Co., Mount Mitchell State Park, Balsam Cone summit and vicinity, ,2 mi N of Mount Mitchell, ,3 mi W of US 80

(新種)

Chaenotheca balsamconensis J. L. Allen & McMullin
語源…バルサムコーン産の
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【よく似た種との区別】
Chaenotheca ferruginea
地衣体にKOH+赤色の橙色の色素を含む
地衣成分としてキサントン類を含む
子嚢胞子のサイズが類似している
本種と異なりシハイタケの子実体ではなく材および樹皮に生じる
本種と異なり地衣体が基質の内部ではなく表面に生じる
本種と異なり子嚢胞子が平滑ではなく装飾を有するか裂開する
本種と未知の地衣成分の種類が異なる
Phaeocalicium polyporaeum
同じシハイタケ属菌を宿主とする
本種と異なりTrichaptum abietinumではなくT. biformeの子実体に限って生じる
本種と異なり共生藻を欠く
本種と異なり子嚢胞子が褐色ではなく淡褐色
本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が0ではなく1
Chaenotheca trichialis
同じシハイタケを宿主とする
本種と異なり地衣体が基質の内部ではなく表面に生じる
本種と異なり”capitulum”に白色の粉霜を伴う
本種と異なり柄がKOH+赤色ではなくKOH陰性
本種と異なり共生藻がトレボウクシア類ではなくStichococcus
Chaenothecopsis pusiola
同じシハイタケを宿主とする
本種と異なり地衣化していない
本種と異なり子嚢胞子が球形ではなく楕円形
本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が0ではなく1