(仮訳)イランにおいてナガミヒナゲシに病変を引き起こす菌の特性
Razaghi, P. & Zafari, D. 2018. Characterization of fungi causing lesion blight on Papaver dubium in Iran. Antonie van Leeuwenhoek. Available at: https://link.springer.com/article/10.1007/s10482-017-0966-8 [Accessed January 16, 2021] 【R3-08058】2021/1/16投稿

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3行まとめ

イラン、ハマダーン州においてナガミヒナゲシに深刻な”lesion blight”病を引き起こした菌を検討し、82菌株を分離した。
培養性状、顕微鏡的形質、および塩基配列に基づきAscochyta pisiNeodidymelliopsis longicolla、およびAllophoma zantedeschiaeの3種を同定した(後2種はイラン新産種)。
分離頻度および接種試験の結果からA. pisiが主要な病原菌であることを明らかにし、本種の生物防除剤としての可能性を示した。

(その他掲載種)

Ascochyta pisi Lib.
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【よく似た種との区別】
Ascochyta chelidoniicola
同じケシ属植物を宿主とする
分生子のサイズが類似している
分生子が楕円形~長楕円形または類円筒形
本種より分生子の最大長が短い
本種と異なり分生子の隔壁数が2のことがあるという特徴を欠く

(イラン新産種)

Neodidymelliopsis longicolla L.W. Hou, Crous & L. Cai
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【よく似た種との区別】
Neodidymelliopsis achlydis
ITS+nrLSU+β-チューブリンに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり分生子マトリックスの色が褐色ではなく帯白クリーム色
本種と異なり分生子の隔壁数が主に1ではなく0
ITS+nrLSU+β-チューブリンに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Neodidymelliopsis polemonii
ITS+nrLSU+β-チューブリンに基づく分子系統解析で近縁
本種より分生子のサイズが小さい
ITS+nrLSU+β-チューブリンに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Neodidymelliopsis xanthina
ITS+nrLSU+β-チューブリンに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり分生子殻の孔口の数が1-3ではなく1
ITS+nrLSU+β-チューブリンに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Ascochyta scotinospora
本種より分生子殻のサイズが小さい
本種と異なり分生子殻頸部が細長いという特徴を欠く

(イラン新産種)

Allophoma zantedeschiae (Dippen.) Qian Chen & L. Cai
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【よく似た種との区別】
Allophoma labilis
分生子のサイズが類似している
ITS+nrLSU+β-チューブリンに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり分生子に油滴を含む
本種と異なり培養下で多細胞からなる厚壁胞子を形成するという特徴を欠く
ITS+nrLSU+β-チューブリンに基づく分子系統解析で明瞭に区別される