2015年8月16日 (仮訳)中国南東部熱帯域に産したイグチ科の新属新種、Nigroboletus roseonigrescensの定義および分類体系 Gelardi, M. et al., 2015. Circumscription and Taxonomic Arrangement of Nigroboletus roseonigrescens Gen. Et Sp. Nov., a New Member of Boletaceae from Tropical South–Eastern China. PLOS ONE. Available at: http://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0134295 [Accessed December 27, 2014]. 【R3-02105】2015/08/16投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 中国広東省で採集されたイグチ類の一種を検討し、新属新種Nigroboletus roseonigrescensとして記載した。 本種は子実体が小型~中型、傘がパステルローズで、黒変性を有し、担子胞子が小型の類卵形~広楕円形であることなどで特徴づけられた。 本種はITSおよび複数遺伝子に基づく分子系統解析で、Xerocomellus属およびそれと異なる系統を形成したX. armeniacusなどと区別された。 中国広東省広州市火炉山天鹿湖森林公園 (新種) Nigroboletus roseonigrescens Gelardi, Vizzini, E. Horak, T.H. Li & Ming Zhang 語源…(属名)黒いイグチ/(種小名)桃色で黒変する(傘および柄の色と変色性から) 【よく似た種との区別】 Xerocomellus spp. 子実体が小型~中型 傘表面がビロード状~類綿毛状 傘表面が乾燥している 孔口が放射状に配列する 孔口が帯黄色~オリーブ黄色 孔口が円形~角形 柄に網目状装飾を欠く 子実層托実質の構造が類似している 傘表皮が毛状被 傘表皮に色素結晶を伴う 柄表皮に稔性を有する ITSおよびnrLSU+rpb1+rpb2+EF1-αに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり熱帯ではなく亜寒帯~温帯に分布する 本種より担子胞子が長い 本種と異なり担子胞子が類卵形~広楕円形ではなく楕円状紡錘形~類紡錘形 本種と異なり担子胞子にいくぶん明瞭な胞子盤を有する 本種と異なり”lateral stipe stratum”を通常欠くか、あっても非常に薄い 本種と異なり菌糸表面にコンゴ―レッド染色性のプラークを欠く ITSおよびnrLSU+rpb1+rpb2+EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Xerocomellus armeniacus 菌糸表面にコンゴ―レッド染色性のプラークを有する ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり柄の基部の肉が明るい黄色~黄褐色から橙黄色 本種と異なり柄の基部の肉に変色性を欠く 本種と異なり傘表皮が硫酸鉄で暗青緑色に呈色する 本種と異なり柄の基部の肉が硫酸鉄で暗青緑色に呈色する ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(本種と異なり”armeniacusクレード”に含まれる)