(仮訳)プッリャ州南部産の新種Clavaria messapica
Agnello, C., Kautmanová, I. & Carbone, M., 2014. Clavaria messapica, una nuova specie del sud della Puglia. Rivista di Micologia. Available at: http://www.researchgate.net/publication/274706047_Clavaria_messapica_una_nuova_specie_del_sud_della_Puglia [Accessed May 14, 2015].
【R3-01825】2015/05/15投稿

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3行まとめ

イタリアのプッリャ州南部においてコナラ属およびカイノキ属の樹下に発生した菌を検討し、Clavaria messapicaとして新種記載した。
本種はC. incarnataと顕著に類似しており、当該種の種概念には疑問があるものの、少なくとも肉の色などで区別されると考えた。
また、C. incarnata ss. auct.とは担子胞子の形態やシスチジアの有無などの顕微鏡的形質が顕著に異なり、分子系統解析でも異なる系統を形成した。
Bosco dei Lucci, Brindisi

(新種)

Clavaria messapica Agnello, Kautmanová & M. Carbone
語源…メッサーピ人(ローマ人の定住以前にアプリア南部に居住していた民族)の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Clavaria incarnata
肉眼的形態が顕著に類似している
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりイタリアではなくロシア、(イギリス、フランス、オランダ)などに分布する
本種より子実体のサイズがずっと小さい
本種と異なり子実体が乾燥すると淡桃色~帯桃黄褐色ではなく黄色に変色する
本種と異なり肉が淡桃色ではなく紫色
本種と異なり肉が淡桃色~桃色ではなく黄色に変色する
本種より担子胞子の平均サイズが大きい
本種より担子胞子のQ値が大きい
本種と異なり子実層シスチジアを欠く
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Clavaria rosea(ベニセンコウタケ)
イタリアに分布する
子実体が桃色
本種と異なりHolocoryne亜属ではなくClavaria亜属に含まれる
本種と異なりイタリアのみではなく他のヨーロッパ諸国および北米に分布する
本種と生息環境が異なる
本種と子実体のサイズが異なる
本種と担子胞子の形態が異なる
本種と異なり子実層シスチジアを欠く
本種と異なりクランプを欠く
Clavaria rosea var. subglobosa
担子胞子の形態が類似している
本種と異なりイタリアのみではなく他のヨーロッパ諸国に分布する