(仮訳)インド産Exophiala属菌の臨床スペクトラム、分子特性、および抗真菌薬感受性試験と新種E. arunalokei
Singh, S. et al., 2021. Clinical Spectrum, Molecular Characterization, Antifungal Susceptibility Testing of Exophiala spp. From India and Description of a Novel Exophiala Species, E. arunalokei sp. nov. Frontiers in Cellular and Infection Microbiology. Available at: https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fcimb.2021.686120/full [Accessed July 24, 2021] 【R3-08625】2021/7/24投稿

【お読みください】
大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。

3行まとめ

インド・NCCPFカルチャーコレクションのExophiala属菌株を取得し、表現型解析、分子系統解析、および抗真菌薬感受性試験を実施した。
E. dermatitidisなど6種を同定したほか、新種E, arunalokeiを記載し、インドから初めてE. xenobioticaのヒト感染症例を記録した。
本属菌の感染症例をレビューし、E. dermatitidisと外科手術歴および侵襲性疾患、E. mesophilaと結核との有意な相関を明らかにした。
Chandigarh, India

(新種)

Exophiala arunalokei Singh & Rudramurthy
語源…医真菌学者のArunaloke Chakrabarti教授に献名
※2021年7月24日現在、本種のMycoBankへの登録は手続中とのことである。

【よく似た種との区別】
Exophiala jeanselmei
インドに分布する
ヒトの病原菌である
酵母様細胞が卵状
アネロ型分生子が単生する
アネロフォアのサイズの範囲が重なる
アネロ型分生子のサイズの範囲が重なる
アネロ型分生子が無色
アネロ型分生子が卵形
β-アクチン、β-チューブリン、ITSに基づく分子系統解析で近縁
本種より酵母様細胞のサイズが大きい
本種と異なりアネロフォアが円筒形ではなく倒棍棒形~円筒形
本種と異なり分生子形成様式が主に多出芽型ではなく主に単出芽型で多出芽型のものもある
本種と異なりSDA 25°Cでのコロニーが帯緑灰色ではなく帯灰白色でのちに帯オリーブ灰色
本種と異なりSDA 25°Cでのコロニーが初め酵母状、のちにビロード状ではなくのちに綿毛状
本種と異なりSDA 25°Cでのリバースが黒色ではなく帯オリーブ黒色
本種よりSDA 25°Cでの生長が速い
β-アクチン、β-チューブリン、ITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Exophiala xenobiotica
インドに分布する
ヒトの病原菌である
分生子形成様式が多出芽型のことがある
アネロ型分生子が卵形
β-アクチン、β-チューブリン、ITSに基づく分子系統解析で近縁
本種より酵母様細胞が短い
本種と異なり酵母様細胞が卵状ではなく円形~卵形
本種よりアネロ型分生子が短い
本種よりアネロ型分生子の幅が広い
本種と異なりSDA 25°Cでのコロニーが帯緑灰色ではなく初め褐色で菌糸体が灰色
本種と異なりSDA 25°Cでのコロニーが初め酵母状、のちにビロード状ではなく初め湿った酵母状で周縁部にビロード状菌糸体が発達する
本種と異なりSDA 25°Cでのリバースが黒色ではなく灰色~黒色
本種よりSDA 25°Cでの生長が速い
β-アクチン、β-チューブリン、ITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される