(仮訳)北マケドニア産の新種Clitopilus abprunulus、およびC. ravusとプレウロムチリン産生分類群
Ji, S-P. et al., 2020. Clitopilus abprunulus, a new species from North Macedonia with notes on C. ravus and pleuromutilin producing taxa. Mycological Progress. Available at: https://link.springer.com/article/10.1007/s11557-020-01603-6 [Accessed August 21, 2020] 【R3-07612】2020/8/21投稿

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3行まとめ

北マケドニアの森林で採集された菌を検討し、Clitopilus abprunulusとして新種記載した。
本種は傘が帯灰色で柄が偏心生、襞実質に膨大した細胞を含むことなどで特徴づけられた。
また、分子系統解析の結果から、プレウロムチリン産生分類群がScyphoides節において単系統群を形成することを示した。
North Macedonia, Skopje, Karadzica Mountain, Villa Prince surroundings

(新種)

Clitopilus abprunulus S.P. Jian, M. Karadelev & Zhu L. Yang
語源…Clitopilus prunulusから離れた
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【よく似た種との区別】
Clitopilus prunulus(ヒカゲウラベニタケ)
形態的に類似している(従来この種に同定されており、誤同定されてきた可能性もある)
子実体のサイズが類似している
子実体の色が類似している
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり柄が偏心生ではなく中心生
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種と異なり担子胞子が広紡錘形~紡錘形
本種と異なり襞実質が膨大した細胞ではなく繊維状菌糸からなる
本種と襞実質細胞のサイズが異なる
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Clitopilus brunneiceps
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり北マケドニアではなく中国などに分布する
本種と異なり担子胞子に5-6つの縦方向の隆起を有する
本種と異なり襞実質が膨大した細胞ではなく繊維状菌糸からなる
本種と異なり傘表皮に黄色色素を含む
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Clitopilus paxilloides
本種と異なり北マケドニアではなくノルウェーなどに分布する
本種と異なり傘が灰褐色
本種と異なり傘表面に暗色の斑点を有する
本種と異なり柄が先細りである
本種より担子胞子のサイズが大きい
Clitopilus chrischonensis
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり傘全体が白色
本種と異なり側シスチジアを有する
本種と異なり縁シスチジアを有する
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
中国雲南省大理市蒼山花甸壩

(その他掲載種)

Clitopilus ravus W. Q. Deng & T. H. Li
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※本種のエピタイプ標本を指定した。