(仮訳)新種Conioscypha peruviana、その28S rRNAに基づく系統的位置、およびペルー産の新組み合わせConioscypha gracilis
Zelski, SE. et al., 2015. Conioscypha peruviana sp. nov., its phylogenetic placement based on 28S rRNA gene, and a report of Conioscypha gracilis comb. nov. from Peru. Mycoscience. Available at: http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1340354014000898 [Accessed March 28, 2017].
【R3-03880】2017/03/28投稿

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3行まとめ

ペルーにおいて河川および沼に沈んだ材から分離された菌を検討し、Conioscypha peruvianaとして新種記載した。
分子系統解析で、本種は他のConioscyphaおよびConioscyphascus属菌とクレードを形成した。
また、ペルーから新組み合わせConioscypha gracilisを報告した。
Peru, Cusco, Camanti, First stream along Quincemil Trail

(新種)

Conioscypha peruviana Zelski, Raja, A.N. Mill & Shearer
語源…ペルーの
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【よく似た種との区別】
Conioscypha fabiformis
ペルー、アンデス山脈に分布する
分布域の標高の範囲が重なる
分生子形成様式が同一
分生子が豆形
分生子に顕著な油滴を含む
本種より分生子形成細胞のサイズが小さい
本種より分生子のサイズが小さい
本種と異なり分生子が淡灰色、淡褐色、褐色ではなく帯オリーブ色
本種より分生子のQ値が僅かに小さい
Conioscypha varia
子嚢胞子のサイズの範囲が重なる
分生子形成細胞が末端生または側生
分生子形成細胞が無色
分生子形成細胞が”lamellate”
分生子形成細胞に杯状のカラレットを有する
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種より子嚢果のサイズが大きい
本種より子嚢が短い
本種より子嚢の幅が広い
本種と異なり分生子が豆形でない
本種と異なり分生子に腕を有する
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Conioscypha gracilis
同所的に分布する(ペルー)
水中に沈んだ材に発生する
子嚢胞子のサイズの範囲が重なる
本種より子嚢果のサイズが小さい
本種より子嚢が短い
本種より子嚢の幅が広い
本種と異なり分生子が楕円形、ソーセージ形、豆形ではなく楕円形~”flammiform”で基部が截断状、先端が僅かに細まる
Ophioceras spp.
子嚢が成熟すると”centrum”に遊離する
子嚢が円筒形~棍棒形
子嚢が8胞子性
子嚢にJ陰性の先端リングを有する
子嚢の先端リングの高さが幅より大きい
子嚢が一重壁
子嚢胞子が無色
子嚢胞子が円筒形~長円筒形で屈曲する
子嚢胞子に多隔壁を有する
側糸が長い
側糸が無色
側糸が先細りになる
側糸に隔壁を有する
本種と異なり子嚢果が淡色ではなく暗色
本種と異なり子嚢果が革質ではなく炭質
本種より子嚢胞子が顕著に長い
本種と異なり子嚢胞子が長円筒形~糸状
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Pseudohalonectria spp.
子嚢果が淡色
子嚢が成熟すると”centrum”に遊離する
子嚢が円筒形~棍棒形
子嚢が8胞子性
子嚢にJ陰性の先端リングを有する
子嚢の先端リングの高さが幅より大きい
子嚢が一重壁
子嚢胞子が無色
子嚢胞子が円筒形~長円筒形で屈曲する
子嚢胞子に多隔壁を有する
側糸が長い
側糸が無色
側糸が先細りになる
側糸に隔壁を有する
本種より子嚢胞子の幅が広い
本種と異なり黄色色素を産生する
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(新組み合わせ)

Conioscypha gracilis (Munk) Zelski, Raja, A.N. Mill. & Shearer
旧名:Conioscyphascus gracilis (Munk) Réblová & Seifert
(基礎異名はDebaryella gracilis Munk)
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【よく似た種との区別】
Conioscypha gracilis
同所的に分布する(ペルー)
水中に沈んだ材に発生する
子嚢胞子のサイズの範囲が重なる
本種より子嚢果のサイズが大きい
本種より子嚢が長い
本種より子嚢の幅が狭い
本種と異なり分生子が楕円形~”flammiform”で基部が截断状、先端が僅かに細まるのではなく楕円形、ソーセージ形、豆形