(仮訳)トルコ、黒海地域東部のトウヒ-ブナ林に産した新種、Cortinarius conicoumbonatus
Sesli, E. & Liimatainen, K. 2018. Cortinarius conicoumbonatus (Cortinarius subgen. Telamonia sect. Hinnulei): a new species from spruce-beech forests of the East Black Sea Region of Turkey. Turkish Journal of Botany. Available at: http://online.journals.tubitak.gov.tr/openAcceptedDocument.htm?fileID=918072&no=218308 [Accessed May 9, 2018].
【R3-05107】2018/5/9投稿

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3行まとめ

トルコ、トラブゾン県の森林で採集された菌を検討し、Cortinarius conicoumbonatusとして新種記載した。
本種はTelamonia亜属Hinnulei節に含まれ、同節他種とはITS領域の塩基配列が異なっていた。
本種は傘が淡ベージュ褐色で円錐形~中高、襞が淡黄褐色~帯赤さび褐色、柄が傘と同色、担子胞子が倒卵状~広楕円形で疣状であることなどで特徴づけられた。
Turkey, Trabzon, Maçka, Sevinç neighborhood

(新種)

Cortinarius conicoumbonatus E. Sesli, Liimat. & K. Demirel
語源…円錐形中高の(傘の形状から)
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Cortinarius badioflavidus
傘のサイズの範囲が重なる
担子器のサイズの範囲が重なる
担子器が棍棒形
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁(同じHinnuleiクレードに含まれる)
本種と異なりトルコではなく北米西部などに分布する
本種と異なりトウヒ、ブナの混生林ではなくオーク、モミ、マツ、ヤナギの混交林に生息する
本種と異なり傘の形状が半球形、凸形~中高ではなく丸い円錐形、扁平凸形、中高
本種と異なり傘の色が灰ベージュ色、淡黄褐色~ベージュ褐色ではなく淡い帯黄色~白色絹状または赤褐色
本種と異なり襞にグリーンコーンのような臭いがある
本種より柄が短い
本種と異なり柄が棍棒形~円筒形で屈曲するのではなく円筒形
本種と異なり柄の色が灰ベージュ色、淡黄褐色~ベージュ褐色ではなく帯黄クリーム色、淡黄褐色、黄褐色、帯赤褐色~帯黄褐色
本種と異なり担子器の胞子数が2-4胞子性ではなく4胞子性
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種と異なり担子胞子が倒卵状~広楕円形ではなく広扁桃形~広楕円形
本種と異なり担子胞子の表面が中程度~強い疣状ではなく非常に粗い疣状
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Cortinarius hinnuleus(キツバフウセンタケ)
子実体の発生様式が群生
傘のサイズの範囲が重なる
柄のサイズの範囲が重なる
担子器のサイズの範囲が重なる
担子器が棍棒形
担子胞子のサイズの範囲が重なる
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁(同じHinnuleiクレードに含まれる)
本種と異なりトルコではなくフィンランド、フランス、イタリア、スウェーデンなどに分布する
本種と異なりトウヒ、ブナの混生林ではなく広葉樹林および低木林に生息する
本種と異なり傘の形状が半球形、凸形~中高ではなく円形~鐘形、凸形~扁平
本種と異なり傘の色が灰ベージュ色、淡黄褐色~ベージュ褐色ではなく赤褐色~黄褐色または帯褐黄色
本種と異なり柄が棍棒形~円筒形で屈曲するのではなく円筒形
本種と異なり柄の色が灰ベージュ色、淡黄褐色~ベージュ褐色ではなく褐色、黄褐色~赤褐色、淡褐色~灰褐色
本種と異なり担子器の胞子数が2-4胞子性ではなく4胞子性
本種と異なり担子胞子が倒卵状~広楕円形ではなく類球形~倒卵状
本種と異なり担子胞子の表面が中程度~強い疣状ではなく強い疣状
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Cortinarius hinnuleoarmillatus
傘のサイズの範囲が重なる
柄のサイズの範囲が重なる
担子器のサイズの範囲が重なる
担子器が棍棒形
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁(同じHinnuleiクレードに含まれる)
本種と異なりトルコではなくフィンランド、フランス、スウェーデンなどに分布する
本種と異なりトウヒ、ブナの混生林ではなくオーク、ナッツ、カバノキの落葉樹林に生息する
本種と異なり子実体が群生ではなく単生または叢生する
本種と異なり傘の形状が半球形、凸形~中高ではなく凸形~円錐形
本種と異なり傘の色が灰ベージュ色、淡黄褐色~ベージュ褐色ではなく橙色~帯黄褐色
本種と異なり柄が棍棒形~円筒形で屈曲するのではなく棍棒形~円筒形
本種と異なり柄の色が灰ベージュ色、淡黄褐色~ベージュ褐色ではなく白地に橙赤色
本種と異なり外被膜が橙赤色
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種と異なり担子胞子が倒卵状~広楕円形ではなく倒卵状~長楕円形
本種と異なり担子胞子の表面が中程度~強い疣状ではなく疣状
本種と異なり担子器の胞子数が2-4胞子性ではなく4胞子性
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される