(仮訳)イタリア産の新種Crinipellis mezzanensis
Antonín, V., Testoni, A. & Tomšovský, M., Crinipellis mezzanensis, a new species from Italy. Czech Mycology. Available at: http://www.czechmycology.org/_cmo/CM67102.pdf [Accessed May 12, 2015].
【R3-01817】2015/05/12投稿

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3行まとめ

イタリア、フェラーラ県のメッツァーノ渓谷において採集された菌を検討し、Crinipellis mezzanensisとして新種記載した。
本種は担子胞子が大型で、縁シスチジアがよく発達する一方で側シスチジアを欠き、傘表皮の菌糸がKOHで青緑色に呈色するプラークを伴うことなどで特徴づけられた。
本種とITS領域の塩基配列が99%一致したC. mauretanicaと同定された標本を再検討したところ、C. tomentosaであることが明らかになった。
Italy, Ferrara Prov., Argenta, Valle del Mezzano

(新種)

Crinipellis mezzanensis Antonín, Testoni & Tomšovský
語源…メッツァーノ産の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Crinipellis subtomentosa
ヨーロッパに分布する
本種と傘の色が異なる
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種と異なり縁シスチジアが分枝しないのではなくしばしば分枝する
Crinipellis pedemontana
ヨーロッパに分布する
本種より担子胞子のサイズが僅かに小さい
本種より担子胞子のQ値が大きい
本種と異なり縁シスチジアが分枝しないのではなくしばしば分枝する
本種と異なり厚壁胞子を有する
Crinipellis cremoricolor
本種と異なりイタリアではなくアメリカ大陸に分布する
本種より傘の直径が小さい
本種と傘の色が異なる
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種と担子胞子の形状が異なる
本種と縁シスチジアの形状が異なる
本種と異なり縁シスチジアが分枝しないのではなくしばしば分枝する
Crinipellis maxima
本種と担子胞子のサイズの範囲が重なる
本種と異なりイタリアではなくアメリカ大陸に分布する
本種と担子胞子の形態が異なる
Crinipellis brunneoaurantiaca
本種と異なりイタリアではなくアメリカ大陸に分布する
本種より子実体のサイズが小さい
本種より傘の直径が小さい
本種と異なり傘中央部がワイン色ではなく橙褐色
本種より柄のサイズが小さい
本種より担子胞子の幅が狭い
本種と異なり縁シスチジアの頂部に突起を有することがある
Crinipellis missionensis
本種と異なりイタリアではなくアメリカ大陸に分布する
本種と異なり傘が淡ベージュ色~灰色ではなく帯褐灰色
本種と異なり傘に環紋を有する
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種より縁シスチジアのサイズが小さい
Crinipellis sardoa
ヨーロッパに分布する
肉眼的形態が類似している
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種と異なり縁シスチジアが分枝しないのではなくほとんどの場合分枝する
Crinipellis tomentosa
ITS領域の塩基配列が類似している(656/665塩基が一致、類似度99%)
本種と異なりイタリアではなくスペインなどに分布する
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種と異なり縁シスチジアの頂部にしばしば突起を有する
本種とITS領域の塩基配列が異なる
Crinipellis zonata
ITS領域の塩基配列が類似している
ITS領域の塩基配列が異なる(類似度94%以下)