2017年4月26日 (仮訳)Nectria cyanostomaに対する新属Cyanonectria、およびそのFusarium属アナモルフ Samuels, GJ. et al., 2009. Cyanonectria, a new genus for Nectria cyanostoma and its Fusarium anamorph. Mycological Progress. Available at: http://link.springer.com/article/10.1007/s11557-008-0577-x [Accessed April 25, 2017]. 【R3-03965】2017/04/26投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ Nectria cyanostomaに対して新属Cyanonectriaを提唱した。 本属は子嚢殻が赤色で帯青色~紫色の乳頭突起を有し、子嚢胞子が微細な疣を有し、2細胞からなり、Fusarium属アナモルフを有することなどで特徴づけられた。 分子系統解析の結果、本属がNectria属と近縁でないこと、類縁属もFusarium属アナモルフを有することなどが示された。 France, Pyrenées Atlantiques, Isle de Sauveterre de Bearn 64 (新組み合わせ) Cyanonectria cyanostoma (Sacc. & Flageolet) Samuels & Chaverri 旧名:Nectria cyanostoma Sacc. & Flageolet 語源…(属名)青色のNectria属 【よく似た種との区別】 Cosmospora spp. 子嚢に顕著な先端リングを有する 子嚢胞子が淡黄褐色 子嚢胞子表面が微細な疣状 子嚢殻の壁が薄い アナモルフが識別困難なほど類似することがある 本種と異なり植物の枝ではなく通常他の菌に発生するか昆虫病原菌である 本種と異なり子嚢殻が赤色と青色からなるのではなく一様に赤色 本種より分生子の幅がやや狭いことが多い 本種と異なりコロニーが桃色~鮭肉色に着色することがある 本種と異なりコロニーが分生子形成によりスライム状になることがある ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Albonectria spp. Fusarium属アナモルフを有する ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりフランスではなく亜熱帯~熱帯などにおける分布が知られている 本種と異なり植物病原菌として知られている種を含む 本種と異なり子嚢殻が赤色および青色ではなく白色~淡黄色 本種と異なり子嚢殻表面が比較的平滑ではなく疣状 本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が1ではなく複数 本種と異なり子嚢殻の壁が比較的厚い 本種とアナモルフの形態が異なる 本種と異なりアナモルフの生長が速いことがある ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Gibberella spp. 子嚢胞子の隔壁数が1のことがある Fusarium属アナモルフを有する ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり植物病原菌として知られている種を含む 本種と異なり子嚢殻が赤色および青色ではなく全体が帯青色~紫色 本種と異なり子嚢殻表面が比較的平滑ではなく疣状 本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が3のことがある 本種と異なり子嚢殻の壁が厚い 本種と異なりアナモルフの生長が速いことがある ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Haematonectria spp. 子嚢胞子の隔壁数が1 Fusarium属アナモルフを有する 本種と異なりフランスではなく熱帯などに分布する 本種と異なり植物病原菌として知られている種を含む 本種と異なり子嚢殻が赤色および青色ではなく全体が緋色 本種と異なり子嚢殻表面が比較的平滑ではなく疣状 本種と異なり子嚢胞子が成熟しても無色なのではなく淡黄褐色 本種と異なり子嚢胞子表面が平滑ではなく条線状 本種と異なり子嚢殻の壁が比較的厚い ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される