(仮訳)Claviceps purpurea内部における隠蔽種の境界
Pažoutová, S. et al., 2015. Delimitation of cryptic species inside Claviceps purpurea. Fungal biology. Available at: http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1878614614001561 [Accessed August 1, 2015].
【R3-02062】2015/08/01投稿

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3行まとめ

麦角菌 (Claviceps purpurea) の種内において、従来から認められていた3グループと、ヨシ属およびMolinia属を宿主とするグループの生殖的隔離を検討した。
狭義の本種をG1グループ、クサヨシ属などを宿主とするG2グループをC. humidiphila(新学名)、塩沼の特定の宿主に特異性を有するG3グループをC. spartinaeとした。
また、TulasneのC. microcephalaの概念に相当する系統(グループ2a)をC. arundinisとして新種記載し、各種の分岐年代と識別手段について議論した。
Czech Republic, České Budějovice, Haklovy Dvory, Starý Vrbenský rybník

(新種)

Claviceps arundinis Pažoutová & M. Kolařík
旧名:Claviceps purpurea var. phalaridis Tanda
語源…葦の
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【よく似た種との区別】
Claviceps purpurea
分生子のサイズの範囲が重なる
Mcm7+RPB2+EF-1a+benAに基づく分子系統解析で近縁
本種より分生子のサイズが小さい傾向がある
本種と異なり菌核が水に浮かない
Mcm7+RPB2+EF-1a+benAに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Claviceps humidiphila
宿主範囲の一部が重なる
菌核のサイズが類似している
菌核が水に浮く
Mcm7+RPB2+EF-1a+benAに基づく分子系統解析で近縁
Mcm7+RPB2+EF-1a+benAに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Claviceps spartinae
Mcm7+RPB2+EF-1a+benAに基づく分子系統解析で近縁
Mcm7+RPB2+EF-1a+benAに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Germany, Bavaria, Philippsreut

(新学名)

Claviceps humidiphila Pažoutová & M. Kolařík
※本種のエピタイプ標本を指定した。
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【よく似た種との区別】
Claviceps spartinae
分生子のサイズの範囲が重なる
菌核が水に浮く
コロニーの性状が類似している
Mcm7+RPB2+EF-1a+benAに基づく分子系統解析で近縁
Mcm7+RPB2+EF-1a+benAに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Claviceps arundinis
宿主範囲の一部が重なる
菌核のサイズが類似している
菌核が水に浮く
Mcm7+RPB2+EF-1a+benAに基づく分子系統解析で近縁
Mcm7+RPB2+EF-1a+benAに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Claviceps purpurea
分布域が重なる
宿主範囲の一部が重なる
形態的に区別できないほど類似している
分生子のサイズの範囲が重なる
有毒のアルカロイドを産生することが知られる
Mcm7+RPB2+EF-1a+benAに基づく分子系統解析で近縁
本種より分生子のサイズが小さい傾向がある
本種と異なり菌核が水に浮かない
Mcm7+RPB2+EF-1a+benAに基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(新階級)

Claviceps spartinae (R. A. Duncan & J. F. White) Pažoutová & M. Kolařík
旧名:Claviceps purpurea var. spartinae R. A. Duncan & J. F. White
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【よく似た種との区別】
Claviceps purpurea
分生子のサイズの範囲が重なる
Mcm7+RPB2+EF-1a+benAに基づく分子系統解析で近縁
本種より分生子のサイズが小さい傾向がある
本種と異なり菌核が水に浮かない
Mcm7+RPB2+EF-1a+benAに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Claviceps humidiphila
分生子のサイズの範囲が重なる
菌核が水に浮く
コロニーの性状が類似している
Mcm7+RPB2+EF-1a+benAに基づく分子系統解析で近縁
Mcm7+RPB2+EF-1a+benAに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Claviceps arundinis
Mcm7+RPB2+EF-1a+benAに基づく分子系統解析で近縁
Mcm7+RPB2+EF-1a+benAに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Czech Republic, Bohemia, Bezdědice

(その他掲載種)

Claviceps purpurea (Fr.) Tul.
※本種のネオタイプ標本を指定した。
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【よく似た種との区別】
Claviceps arundinis
分生子のサイズの範囲が重なる
Mcm7+RPB2+EF-1a+benAに基づく分子系統解析で近縁
本種より分生子のサイズが大きい傾向がある
Mcm7+RPB2+EF-1a+benAに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Claviceps spartinae
分生子のサイズの範囲が重なる
Mcm7+RPB2+EF-1a+benAに基づく分子系統解析で近縁
本種より分生子のサイズが大きい傾向がある
Mcm7+RPB2+EF-1a+benAに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Claviceps humidiphila
分布域が重なる
宿主範囲の一部が重なる
形態的に区別できないほど類似している
分生子のサイズの範囲が重なる
有毒のアルカロイドを産生することが知られる
Mcm7+RPB2+EF-1a+benAに基づく分子系統解析で近縁
本種より分生子のサイズが大きい傾向がある
Mcm7+RPB2+EF-1a+benAに基づく分子系統解析で明瞭に区別される