(仮訳)ブラジルの高地熱帯雨林において分離された新種Mucor pernambucoensisの記載
Lima, CLF. et al., 2018. Description of Mucor pernambucoensis (Mucorales, mucoromycota), a new species isolated from the Brazilian upland rainforest. Phytotaxa. Available at: https://www.biotaxa.org/Phytotaxa/article/view/phytotaxa.350.3.6 [Accessed May 15, 2021] 【R3-08414】2021/5/15投稿

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3行まとめ

ブラジル、ペルナンブーコ州の高地熱帯雨林の土壌から分離された菌を検討し、Mucor pernambucoensisとして新種記載した。
本種は胞子嚢柄が顕著なシンポジオ状で、胞子嚢胞子の両端に1つまたは複数の顆粒を含むことなどで特徴づけられた。
本種は25°Cで生育が良好であり、35°Cでは生育しなかった。
Brazil, Pernambuco, Bonito

(新種)

Mucor pernambucoensis C.L. Lima, D.X. Lima & A.L. Santiago
語源…ペルナンブーコ産の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Mucor caatinguensis
形態的に類似している(混同のおそれがある)
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり胞子嚢柄が顕著なシンポジオ状ではなく分枝しないか弱いシンポジオ状
本種と異なり胞子嚢胞子がほとんどの場合楕円形ではなく球形および類球形
本種と異なり最大生長温度が40°C
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Mucor bacilliformis
胞子嚢胞子の末端に顆粒を含む
15-30°Cで生育および胞子形成可能
本種より胞子嚢のサイズが小さい
Mucor guilliermondii
胞子嚢胞子の末端に顆粒を含む
15-30°Cで生育および胞子形成可能
本種より胞子嚢のサイズが小さい
Mucor nederlandicus
胞子嚢胞子の末端に顆粒を含む
15-30°Cで生育および胞子形成可能
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種より胞子嚢のサイズが小さい
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Mucor variosporus
本種と異なり胞子嚢柄が顕著なシンポジオ状ではなく分枝しないか単純に分枝する
本種より胞子嚢の最大サイズが大きい
本種と異なり胞子嚢が初め淡黄色でのちに帯褐色になるのではなく黄色
本種より胞子嚢胞子のサイズが大きい
Mucor amphibiorum
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり胞子嚢柄が繰り返しシンポジオ状に分枝するという特徴を欠く
本種より胞子嚢のサイズが大きい
本種と異なり胞子嚢胞子がほとんどの場合楕円形なのではなく球形
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Mucor ucrainicus
胞子嚢胞子がほとんどの場合楕円形
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり胞子嚢柄が繰り返しシンポジオ状に分枝するのではなく通常分枝しない
本種より胞子嚢のサイズが大きい
本種より胞子嚢胞子のサイズが小さい
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される