2014年11月3日 （仮訳）南極の極砂漠土壌から分離された好冷性担子菌酵母の新種Dioszegia antarcticaおよびDioszegia cryoxerica Connell, LB. et al., 2010. Dioszegia antarctica sp. nov. and Dioszegia cryoxerica sp. nov., psychrophilic basidiomycetous yeasts from polar desert soils in Antarctica. … International Journal of Systematic and Evolutionary Microbiology. …. Available at: http://ijs.sgmjournals.org/content/60/6/1466.short [Accessed November 2, 2014]. 【R3-01246】2014/11/03投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません（大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため）。 3行まとめ 南極・サウスヴィクトリアランドにおいて土壌から橙色のコロニーを形成する絶対好冷菌の担子菌酵母13菌株を分離した。 ITSおよびLSUに基づく分子系統解析を行い、Dioszegia antarcticaおよびD. cryoxericaを新種記載した。 両種はともに射出分生子を形成せず、D. cryoxericaはクランプおよび吸器を伴う真の菌糸を形成したが、生殖構造は見出されなかった。 Taylor Valley, Antarctica （新種） Dioszegia antarctica L. Connell, R. Redman, R. Rodriguez & A. Fonseca 語源…南極の ※本種はConnell et al. (2008) でDioszegia sp. 2と呼ばれていた種である。 【よく似た種との区別】 Dioszegia fristingensis 25℃で生育不能 ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 LSUの塩基配列が同一 本種と異なり射出分生子を形成する 本種と異なりイヌリンを資化不能 本種と異なりビタミン要求性を有する ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される（16-17塩基の差異） Dioszegia statzelliae 南極に分布する 絶対好冷菌である（25℃で生育不能） 射出分生子を形成しない 本種と異なり最適生長温度が10-15℃ではなく15-18℃ 本種と異なりイヌリンを資化不能 本種と異なりビタミン要求性を有する ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Dioszegia cryoxerica 同所的に分布する（南極、サウスヴィクトリアランド） 絶対好冷菌である（25℃で生育不能） 最適生長温度が10-15℃ 本種と異なりクエン酸、サッカリン酸を資化可能 本種と異なりウレアーゼ試験陽性 本種よりシデロフォア産生能が強い ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Taylor Valley, Antarctica （新種） Dioszegia cryoxerica L. Connell, R. Redman, R. Rodriguez & A. Fonseca 語源…冷涼で乾燥した（採集地の環境より） ※本種はConnell et al. (2008) でDioszegia sp. 1と呼ばれていた種である。 【よく似た種との区別】 Dioszegia changbaiensis 射出分生子を形成しない ビタミン要求性を欠く ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり菌糸体を形成しない 本種と異なり25℃で生育可能 本種と異なりイヌリン、リビトール、イノシトールを資化不能 ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される（少なくとも13塩基の差異） LSUの塩基配列が異なる（3塩基の置換と1塩基の挿入、計4塩基） Dioszegia statzelliae 南極に分布する 絶対好冷菌である（25℃で生育不能） 射出分生子を形成しない 本種と異なりイヌリンを資化不能 本種と異なりビタミン要求性を有する 本種と異なり菌糸体を形成しない 本種と異なり最適生長温度が10-15℃ではなく15-18℃ ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される