(仮訳)無脊椎動物のニッチからのLichtheimia属1新種の発見、およびその系統学的地位と生理学的形質
Nguyen, TTT. et al., 2023. Discovery of a New Lichtheimia (Lichtheimiaceae, Mucorales) from Invertebrate Niche and Its Phylogenetic Status and Physiological Characteristics. Journal of Fungi. Available at: https://www.mdpi.com/2309-608X/9/3/317 [Accessed March 30, 2023] 【R3-10467】2023/3/30投稿

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3行まとめ

韓国において無脊椎動物から分離されたLichtheimia属8菌株を検討した。
L. hyalosporaL. ornata、およびL. ramosaを同定したほか、L. koreanaを新種記載した。
本種は生育適温が30-35°Cであり、最高40°Cまでの高温耐性を有していた。
韓国忠清南道青陽郡青陽邑軍糧里

(新種)

Lichtheimia koreana Hyang B. Lee, A.L. Santiago & T.T.T. Nguyen
語源…韓国の
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【よく似た種との区別】
Lichtheimia brasiliensis
偽根を形成する
生育適温が30-35°Cである
40°Cでの生育が制限される
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり韓国ではなくブラジルなどに分布する
本種と異なり無脊椎動物ではなく土壌などから分離される
本種と異なり胞子嚢柄が単一の箇所から1-3つ生じるのではなく1または2つがストロンから生じる
本種より胞子嚢のサイズが大きい
本種と異なりコルメラに突起を有するのではなく欠く
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Lichtheimia sphaerocystis
アジアに分布する
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり韓国ではなくインドなどに分布する
本種と異なり無脊椎動物ではなく土壌などから分離される
本種と異なり巨大細胞を形成する
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Lichtheimia hyalospora
韓国に分布する
無脊椎動物から分離される
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりフィリピン、ガーナ、米国、日本などにおける分布が知られている
本種と異なり発酵食品、イモノキ属、ブラジルナッツ属、醤油、味噌などから分離される
本種より胞子嚢のサイズが大きい
本種より胞子嚢胞子のサイズが大きい
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Lichtheimia corymbifera
東アジアに分布する
本種と異なり韓国ではなくアフガニスタン、日本、インド、フランス、ノルウェー、ドイツ、フランスなどに分布する
本種と異なり無脊椎動物ではなくウシ、靴、ヒト、空中などから分離される
本種と異なり最大生長温度が40°Cではなく49°C
Lichtheimia ornata
韓国に分布する
無脊椎動物から分離される
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりスペイン、インドにおける分布が知られている
本種と異なりヒト、鳥糞、味噌などから分離される
本種と異なり最大生長温度が40°Cではなく46°C
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Lichtheimia ramosa
韓国に分布する
無脊椎動物から分離される
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりガーナ、インドネシア、オランダ、スイス、インド、ドイツ、ギリシャ、オランダ、スペイン、ベルギー、メキシコ、日本、フランスにおける分布が知られている
本種と異なり種子、土壌、糞、ヒト、味噌などから分離される
本種と異なり最大生長温度が40°Cではなく49°C
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(その他掲載種)

Lichtheimia hyalospora (Saito) Kerst. Hoffman, Walther & K. Voigt
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【よく似た種との区別】
Lichtheimia koreana
韓国に分布する
無脊椎動物から分離される
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりフィリピン、ガーナ、米国、日本などにおける分布が知られていない
本種と異なり発酵食品、イモノキ属、ブラジルナッツ属、醤油、味噌などから分離されていない
本種より胞子嚢のサイズが小さい
本種より胞子嚢胞子のサイズが小さい
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(その他掲載種)

Lichtheimia ornata (A.K. Sarbhoy) A. Alastruey-Izquierdo & G. Walther
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【よく似た種との区別】
Lichtheimia koreana
韓国に分布する
無脊椎動物から分離される
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりスペイン、インドにおける分布が知られていない
本種と異なりヒト、鳥糞、味噌などから分離されていない
本種と異なり最大生長温度が46°Cではなく40°C
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(その他掲載種)

Lichtheimia ramosa (Zopf) Vuill.
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【よく似た種との区別】
Lichtheimia koreana
韓国に分布する
無脊椎動物から分離される
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりガーナ、インドネシア、オランダ、スイス、インド、ドイツ、ギリシャ、オランダ、スペイン、ベルギー、メキシコ、日本、フランスにおける分布が知られていない
本種と異なり種子、土壌、糞、ヒト、味噌などから分離されていない
本種と異なり最大生長温度が49°Cではなく40°C
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される