(仮訳)温度により二型性を示すアジェロマイセス科菌類に類縁の新属Emmonsiellopsis
Marin-Felix, Y. et al. 2015. Emmonsiellopsis, a new genus related to the thermally dimorphic fungi of the family Ajellomycetaceae. Mycoses. Available at: https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/myc.12336 [Accessed October 22, 2023] 【R3-11084】2023/10/22投稿

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3行まとめ

スペインの河川堆積物および米国の土壌から分離された2種の菌を検討し、新属新種Emmonsiellopsis coralliformisおよびE. terrestrisとして記載した。
両種は形態的にはアジェロマイセス科の温度により二型性を示す菌群に近縁であったが、酵母様形態を有さず、いずれの種とも異なる系統を形成した。
また、Ajellomyces griseusを新属Helicocarpusに移した。
Spain, Girona, Empuriabrava

(新種)

Emmonsiellopsis coralliformis Y. Marín, Stchigel, Guarro & Cano
語源…(属名)Emmonsia属類似/(種小名)珊瑚形の
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【よく似た種との区別】
Emmonsiellopsis terrestris
スペインに分布する
河川堆積物から分離される
ITS+D1/D2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり米国における分布が知られている
本種と異なり分生子表面が疣状ではなく小刺状
本種と異なり菌糸体が樹状でない
本種と異なり最大生長温度が33°Cではなく42°C
ITS+D1/D2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
USA, Kansas, Phillips County

(新種)

Emmonsiellopsis terrestris Y. Marín, Stchigel, Guarro & Cano
語源…陸生の
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【よく似た種との区別】
Emmonsiellopsis coralliformis
スペインに分布する
河川堆積物から分離される
ITS+D1/D2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり米国における分布が知られている
本種より分生子に長く膨大した柄を有するのが一般的である
本種と異なり分生子表面が小刺状ではなく疣状
本種と異なり菌糸体が樹状である
本種と異なり最大生長温度が42°Cではなく33°C
ITS+D1/D2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(新組み合わせ)

Helicocarpus griseus (Currah & Locq.-Lin.) Y. Marín, Guarro, Cano & Stchigel
旧名:Ajellomyces griseus (Currah & Locq.-Lin.) Unter. & J.A. Scott
(基礎異名はSpiromastix grisea Currah & Locq.-Lin.)
語源…(属名)螺旋状の果実(子嚢果の付属糸の形状から)
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