(仮訳)汎熱帯性の種、Diploschistes rampoddensisのヨーロッパにおける初報告
Fernández-Brime, S. et al., 2014. First report of the pantropical species Diploschistes rampoddensis from Europe. Mycotaxon. Available at: http://www.ingentaconnect.com/content/mtax/mt/2014/00000129/00000002/art00018 [Accessed December 17, 2015].
【R3-02480】2015/12/18投稿

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3行まとめ

従来アジアおよびオセアニアの数か所でのみ知られていた地衣の一種、Diploschistes rampoddensisをスペインで採集し、ヨーロッパ新産種として報告した。
肉眼的、顕微鏡的形態および化学成分を基に本種と仮同定し、分子系統解析によってそれを確かめた。
本種は地衣体の色や子嚢胞子のサイズなどが類似する同属他種とは、子器の形態、地衣成分の種類、あるいは分子系統解析の結果などにより識別された。

(ヨーロッパ、スペイン新産種)

Diploschistes rampoddensis (Nyl.) Zahlbr.
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Diploschistes cinereocaesius
汎熱帯性の分布を示す
地衣体が帯黄色
子嚢が8胞子性
子嚢胞子のサイズが類似している
地衣成分としてレカノール酸を含む
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりアジア、オセアニア、スペインではなく南米などに分布する
本種と異なり地上生である
本種より子器のサイズが大きい
本種と異なり子器が二次的に分割する
本種と異なり地衣成分としてジプロシステス酸を含む
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Diploschistes hypoleucus
汎熱帯性の分布を示す
地衣体が帯黄色
子嚢が8胞子性
子嚢胞子のサイズが類似している
本種と異なり岩上生ではなく地上生である
本種より子器のサイズが大きい
本種と異なり子器が二次的に分割する
本種と異なり主要な地衣成分としてジロホール酸を含む
Diploschistes scruposus
同所的に分布する(スペイン)
子嚢が8胞子性のことがある(形態型”interpediens”)
子嚢胞子のサイズが類似していることがある(形態型”interpediens”)
地衣成分としてレカノール酸を含むことがある(形態型”interpediens”)
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり地衣成分としてジプロシステス酸およびオルセリン酸を含むことがある(形態型”interpediens”)
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される