(仮訳)オーストラリア温帯域および熱帯域産アセタケ属菌の5つの新種および新記録
Bougher, NL., Matheny, PB. & Gates, GM., 2012. Five new species and records of Inocybe (Agaricales) from temperate and tropical Australia. Nuytsia. Available at: http://ecite.utas.edu.au/82262 [Accessed October 30, 2014].
【R3-01237】2014/10/31投稿

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3行まとめ

オーストラリアからInocybe fulvilubricaなど4種のアセタケ属菌を新種記載した。
うち3種は温帯域で、I. torresiaeは熱帯域で見出され、各々ユーカリ属などの樹木と関係を持っていた。
また、南オーストラリア州のみで知られていたI. emergensを西オーストラリア州から初めて報告した。
Kermandie Falls, Lower Track, Tasmania

(新種)

Inocybe fulvilubrica Matheny, Bougher & G.Gates
語源…黄褐色で平滑な(傘の色と表面性状から)
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【よく似た種との区別】
Inocybe amygdalina
オーストラリアに分布する(未発表)
柄表面が密な粉状
担子胞子が瘤状
Lake Beedelup, 22 km west of Pemberton, walk-through tree trail near Karri Valley Resort, Western Australia

(新種)

Inocybe redolens Matheny, Bougher & G.Gates
語源…芳香のある
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Higginson Road, Hilltop site (17A/B), 16 km north of Kellerberrin along Bencubbin–Kellerberrin Road, Western Australia

(新種)

Inocybe sinuospora Matheny & Bougher
語源…波状の胞子の
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【よく似た種との区別】
Inocybe emergens
同所的に分布する(オーストラリア、西オーストラリア州)
子実体の形態が全体的に類似している
柄シスチジアの頂部が偽頭状
本種と異なり柄の基部が顕著な縁取りのある塊茎状である
本種と異なり担子胞子が波形ではなく多角形~瘤状
ITS領域の塩基配列が異なる(配列類似度94%、最小40塩基の差異)
Inocybe casuarinae
モクマオウ科植物と関係を持つ
本種と異なりオーストラリアではなくマレーシアに分布する
本種と異なりAllocasuarina属ではなくモクマオウ属植物と関係を持つ
本種より担子胞子がずっと短い
Beverley Springs Station Homestead, Kimberley region, Western Australia

(新種)

Inocybe torresiae Matheny, Bougher & M.D.Barrett
語源…Torresiaの(クイーンズランド北部の歴史的な州の名称より)
※本種はMatheny et al. (2009) で”Inocybe torresia“と呼ばれていた種である。
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(西オーストラリア州新産種)

Inocybe emergens (Cleland) Grgur.
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【よく似た種との区別】
Inocybe sinuospora
同所的に分布する(オーストラリア、西オーストラリア州)
子実体の形態が全体的に類似している
柄シスチジアの頂部が偽頭状
本種と異なり柄の基部が顕著な縁取りのある塊茎状でない
本種と異なり担子胞子が多角形~瘤状ではなく波形
ITS領域の塩基配列が異なる(配列類似度94%、最小40塩基の差異)