(仮訳)Terfezia属菌の遺伝的多様性:北アフリカ産の新種および新産種
Zitouni-Haouar, F.E-H. et al., 2018. Genetic diversity of the genus Terfezia (Pezizaceae, Pezizales): New species and new record from North Africa. Phytotaxa. Available at: https://doi.org/10.11646/phytotaxa.334.2.7 [Accessed October 31, 2018] 【R3-05632】2018/10/31投稿

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3行まとめ

アルジェリアおよびスペイン産のTerfezia属菌を対象に形態学的検討および分子系統解析を実施し、6種を認めた。
そのうち、アルジェリアで採集された疣状~網目状の子嚢胞子を有する菌をT. crassiverrucosaとして新種記載した。
また、T. eliocrocaeを北アフリカ新産種として報告した。
Algeria, Tebessa, Chrea

(新種)

Terfezia crassiverrucosa Zitouni-Haouar, G. Moreno, Manjón, Fortas, & Carlavilla
語源…厚い疣の(子嚢胞子表面の装飾から)
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【よく似た種との区別】
Terfezia boudieri var. arabica
本種と異なり子嚢がほとんどの場合4-6胞子性、ごく稀に8胞子性という特徴を欠く
本種と異なり子嚢が卵状~しばしば楕円形という特徴を欠く
本種より子嚢胞子のサイズがかなり大きい
Terfezia mellerionis
本種と異なり子嚢がほとんどの場合4-6胞子性、ごく稀に8胞子性という特徴を欠く
本種と異なり子嚢が卵状~しばしば楕円形という特徴を欠く
本種より子嚢胞子のサイズがかなり大きい
Terfezia metaxasi
本種より外皮が暗色
本種より子嚢胞子のサイズがずっと大きい
本種より子嚢胞子が暗色
本種より子嚢胞子の乳頭突起の形状が細長い
Terfezia aphroditis
本種より外皮が暗色
本種よりグレバが暗色
本種より子嚢胞子のサイズがずっと大きい
本種より子嚢胞子が暗色
Terfezia hispanica
本種と異なり外皮が帯赤褐色
本種と異なり子嚢胞子表面の乳頭突起が短くて先端が丸い
Terfezia hafizi
本種と異なりグレバが白色
本種と異なり子嚢が卵状~しばしば楕円形ではなく球形
本種と異なり子嚢胞子表面が疣状~網目状ではなく純粋な網目状
Terfezia claveryi
アルジェリアに分布する
同じヒマワリ属植物を宿主とする
同じ砂質ローム塩基性土壌に生じる
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子嚢胞子表面が疣状~網目状ではなく網目状
本種と異なり外皮が偽柔組織ではなく菌糸組織からなる
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(北アフリカ、アルジェリア新産種)

Terfezia eliocrocae Bordallo, Morte & Honrubia
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【よく似た種との区別】
Terfezia claveryi
アルジェリアに分布する
同じヒマワリ属植物を宿主とする
同じ砂質ローム塩基性土壌に生じる
形態的に類似している(混同のおそれがある)
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子嚢胞子のエピスポアに大きな網目状装飾を有するという特徴を欠く
本種と異なり外皮が偽柔組織ではなく菌糸組織からなる
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Terfezia extremadurensis
砂質土壌に生じる
外皮が偽柔組織からなる
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりヒマワリ属ではなくハンニチバナ科植物などを宿主とする
本種と異なり塩基性土壌ではなく酸性土壌に生じる
本種と異なり子嚢胞子表面が網目状ではなく刺状
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される