2023年8月17日 （仮訳）マーズ2020ミッション組立施設において分離された新種Naganishia kalamiiおよび新種Cystobasidium onofriiのゲノム特性および放射線耐性 Leo, P. et al. 2023. Genomic characterization and radiation tolerance of Naganishia kalamii sp. nov. and Cystobasidium onofrii sp. nov. from Mars 2020 mission assembly facilities. IMA fungus. Available at: https://imafungus.biomedcentral.com/articles/10.1186/s43008-023-00119-4 [Accessed August 17, 2023] 【R3-10887】2023/8/17投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません（大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため）。 3行まとめ NASAのマーズ2020ミッションの組み立て施設において分離された酵母様の2種を検討し、それぞれNaganishia kalamii、Cystobasidium onofriiとして新種記載した。 前者はカリフォルニア州のジェット推進研究所、後者はフロリダ州のケネディ宇宙センターから分離され、分子系統解析や全ゲノム解析が実施された。 ゲノム解析では極限環境耐性に関連する遺伝子の存在が予測されたほか、両種とも紫外線耐性を有していた。 USA, California, Pasadena, JPL-SAF cleanroom floor （新種） Naganishia kalamii K. Venkateswaran, P. Leo & N. K. Singh 語源…インドの航空宇宙学者、Avul Pakir Jainulabdeen Abdul Kalam氏に献名 【よく似た種との区別】 Naganishia albida ITS+nrLSU+nrSSU+CYTB+RPB1+RPB2+TEF1に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり米国ではなくナミブ砂漠などに分布する 本種と異なり室内の床ではなく砂質土壌などから分離される 本種と異なりイミダゾールを資化不能 本種と異なり30°Cで生育不能 本種と異なり10%塩化ナトリウム添加培地で生育不能 ITS+nrLSU+nrSSU+CYTB+RPB1+RPB2+TEF1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される USA, Florida, Cape Canaveral （新種） Cystobasidium onofrii K. Venkateswaran, P. Leo & N. K. Singh 語源…菌学者のSilvano Onofri氏に献名 【よく似た種との区別】 Cystobasidium tubakii ITS+nrLSU+nrSSU+CYTB+RPB1+RPB2+TEF1に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり米国ではなく南極などに分布する 本種と異なりL-アラビノースとセロビオースを資化不能 本種とシクロヘキシミド添加培地における生育可能性が異なる ITS+nrLSU+nrSSU+CYTB+RPB1+RPB2+TEF1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Cystobasidium pallidum ITS+nrLSU+nrSSU+CYTB+RPB1+RPB2+TEF1に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりL-アラビノースとセロビオースを資化不能 本種とシクロヘキシミド添加培地における生育可能性が異なる ITS+nrLSU+nrSSU+CYTB+RPB1+RPB2+TEF1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される