(仮訳)東アジア産のマクカワタケ型菌類の2新属、HydnophanerochaeteおよびOdontoefibula
Chen, C-C., Wu, S-H. & Chen, C-Y. 2018. Hydnophanerochaete and Odontoefibula, Two New Genera of Phanerochaetoid Fungi (Polyporales, Basidiomycota) from East Asia. MycoKeys. Available at: https://doi.org/10.3897/mycokeys.39.28010 [Accessed October 10, 2018].
【R3-05568】2018/10/10投稿

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3行まとめ

Phanerochaete odontoideaを基準種とする新属Hydnophanerochaeteを提唱した。
また、中国・日本・台湾産の新属新種Odontoefibula orientalisを記載した。
両新属は子実層托が歯牙状で、前者は厚壁の生殖菌糸および準結合菌糸、後者は子実体がKOHで暗赤色に呈色し、子実体形成菌糸層が薄壁~僅かに厚壁の菌糸からなることなどで特徴づけられた。
中国北京市香山公園

(新種)

Odontoefibula orientalis C.C. Chen & Sheng H. Wu
語源…(属名)歯牙状のクランプを欠く/(種小名)東洋の
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(新組み合わせ)

Hydnophanerochaete odontoidea (Sheng H. Wu) Sheng H. Wu & C.C. Chen
旧名:Phanerochaete odontoidea Sheng H. Wu
語源…(属名)ハリタケ型のPhanerochaete
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【よく似た種との区別】
Hydnophlebia spp.
子実層托が歯牙状~針状
菌糸構成が1菌糸型
生殖菌糸にクランプを欠く
ITS+nrLSU+rpb1+rpb2+tef1に基づく分子系統解析で近縁(同じシワタケ科クレードに含まれる)
本種と異なり子実体が膜状
本種と異なり根状菌糸束を有する
本種と異なりシスチジアを有する
本種と異なり子実体形成菌糸層の菌糸に時にクランプを有することがある
ITS+nrLSU+rpb1+rpb2+tef1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Ceriporia alachuana
シスチジアを欠く
菌糸構成が1菌糸型
生殖菌糸にクランプを欠く
ITS+nrLSU+rpb1+rpb2+tef1に基づく分子系統解析で近縁(同じシワタケ科クレードに含まれる)
本種と異なり子実層托が歯牙状ではなく管孔状
ITS+nrLSU+rpb1+rpb2+tef1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Climacodon septentrionalis(エゾハリタケ)
子実層托が針状
菌糸構成が1菌糸型
生殖菌糸にクランプを欠く
ITS+nrLSU+rpb1+rpb2+tef1に基づく分子系統解析で近縁(同じシワタケ科クレードに含まれる)
本種と異なり子実体が傘状
本種と異なりシスチジアを有する
ITS+nrLSU+rpb1+rpb2+tef1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Scopuloides rimosa(ツブニカワカワタケ)
子実層托が歯牙状~針状
菌糸構成が1菌糸型
生殖菌糸にクランプを欠く
ITS+nrLSU+rpb1+rpb2+tef1に基づく分子系統解析で近縁(同じシワタケ科クレードに含まれる)
本種と異なり担子器がかなり短い
本種と異なり担子器が棍棒形
本種と異なりシスチジアを有する
ITS+nrLSU+rpb1+rpb2+tef1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される