(仮訳)イギリスから記載された新種、Hydnum reginae
Kibby, G. & Liimatainen, K. 2022. Hydnum reginae newly described from Britain. Field Mycology. Available at: https://www.britmycolsoc.org.uk/application/files/9916/5937/2438/Field_Mycology_Vol_233_August_2022.pdf [Accessed September 17, 2022] 【R3-09885】2022/9/17投稿

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3行まとめ

ヨーロッパ産のHydnum albidumと同定されてきた標本を基に最近新種記載されたH. reginaeを検討した。
分子系統解析で本種はH. albidumとともにAlba亜属クレードに含まれた。
本種はイギリスにおいては非常に稀で、石灰質土壌に限って発生するとみられた。

(その他掲載種)

Hydnum reginae Kibby, Liimat. & Niskanen
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Hydnum albidum
形態的に類似している(この種に同定されてきた)
担子胞子が小型
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁(同じAlba亜属クレードに含まれる)
本種と異なりヨーロッパではなく北米などに分布する
本種より子実体が通常ずっと小さい
本種と異なり針が顕著に鮭肉色に色づくという特徴を欠く
本種ほど担子胞子が卵状~楕円形でない
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Hydnum boreorepandum
ヨーロッパに分布する
子実体が白色~クリーム色
本種と異なりイギリス、ドイツ、エストニア、スロベニア、スウェーデン、スペインではなくフィンランドなどに分布する
本種より子実体が規則形である
本種と異なり針が桃色でない
本種ほど針が垂生しない
本種より柄が長い
本種より担子胞子のサイズが小さい
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(Alba亜属ではなくHydnum亜属クレードに含まれる)
Hydnum repandum(カノシタ)
ヨーロッパに分布する
形態的に類似している(この種の淡色のものと考えられて見過ごされてきた可能性がある)
本種と異なりイギリス、ドイツ、エストニア、スロベニア、スウェーデン、スペインではなくフィンランドなどに分布する
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(Alba亜属ではなくHydnum亜属クレードに含まれる)