(仮訳)形態およびITS配列データを用いて同定された新種Hygrophorus penarioides
Jacobsson, S. & Larsson, E. 2007. Hygrophorus penarioides, a new species identified using morphology and ITS sequence data. Mycotaxon. Available at: http://www.mycotaxon.com/vol/abstracts/99/99-337.html [Accessed August 14, 2022] 【R3-09781】2022/8/14投稿

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3行まとめ

スウェーデン産の広義Hygrophorus penariusを検討し、ヨーロッパブナとコナラ属樹木をそれぞれ宿主とする別種の存在を示した。
後者をH. penarioidesとして新種記載した。
両種は形態的には僅かな差異しか見られなかったが、担子胞子の長さやQ値が異なり、ITS領域に基づく分子系統解析で異なる系統を形成した。
Sweden, Öland, Långlöt parish, N lsmanterp

(新種)

Hygrophorus penarioides Jacobsson & E. Larsson
語源…Hygrophorus penarius類似の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Hygrophorus penarius
スウェーデンに分布する
同じブナ科樹木を宿主とする
形態的に類似している(従来同種とみなされてきた)
子実体の色が類似している
子実体ががっしりとしている
傘表面が乾性~やや粘性
襞の間隔が疎
襞が垂生する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりコナラ属ではなくブナ属樹木を宿主とする
本種より子実体の平均サイズがかなり小さい
本種と異なり傘表面が平滑ではなく微細な鱗片状ともいわれる
本種と異なり子実体の味が苦いのではなく温和ともいわれる
本種と子実体の臭いに差異があるとみられる
本種より担子胞子が僅かに長い
本種より担子胞子のQ値が大きい
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Hygrophorus sordidus
同じブナ科樹木を宿主とする
子実体が非常に大型
担子胞子の形態が同一に見える
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりスウェーデンではなく北米などに分布する
本種より襞の間隔が密とみられる
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される