(仮訳)中国産Hypohelion属菌
Wang, S. et al., 2014. Hypohelion from China. Mycological Progress. Available at: http://link.springer.com/article/10.1007/s11557-014-0961-7 [Accessed June 2, 2015].
【R3-01884】2015/06/03投稿

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3行まとめ

中国安徽省においてコゴメウツギの枝に発生した菌を検討し、Hypohelion anhuienseとして新種記載した。
本種は属の基準種のH. scirpinumに類似していたが、子嚢果基部の暗色の層の有無や子嚢果と子嚢胞子のサイズ、分子系統解析などで区別された。
また、Hypohelion属がCoccomyces属に近縁であることを示し、宿主、形態、分子系統を基に、H. durumCryptomyces theaeのシノニムと考えた。
中国安徽省安慶市岳西県妙道山

(新種)

Hypohelion anhuiense Shuang Wang & C. L. Hou
語源…安徽(省)産の
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【よく似た種との区別】
Hypohelion scirpinum
子嚢果が楕円形
子嚢胞子が円筒形
ITS+nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁(同じクレードaに含まれる)
本種と異なりコゴメウツギではなくホタルイ属植物を宿主とする
本種と異なり材ではなく葉を基質とする
本種より子嚢果のサイズがずっと大きい
本種と異なり子嚢果基部に暗色の層を欠く
本種より子嚢胞子のサイズが大きい
本種と異なり子嚢胞子の中ほどに隔壁を有する
ITS+nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Hypohelion parvum
本種と異なりコゴメウツギではなくスゲ属植物を宿主とする
本種と異なり材ではなく葉を基質とする
本種より子嚢果のサイズが小さい
本種と異なり子嚢果基部に暗色の層を欠く
本種より子嚢胞子が長い
本種と異なり子嚢胞子の中ほどに隔壁を有する
Hypoderma stephanandrae
同じコゴメウツギを宿主とする
宿主の枝を基質とする
子嚢果のサイズが類似している
子嚢胞子のサイズが類似している
本種と異なり分化した唇を有する
本種と異なり側糸が分枝する
本種と異なり子嚢果の縁部より開口部の上部の壁が厚い

(その他掲載種)

Cryptomyces theae Sawada
Hypohelion durumを本種のシノニムと考えた。
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【よく似た種との区別】
Bifusella camelliae
ITS+nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁(同じクレードaに含まれる)
ITS+nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される