(仮訳)インド洋、レユニオンの雲霧林に産した地衣の新種、Hypotrachyna altorum
Masson, D., 2012. Hypotrachyna altorum sp. nov., a new lichen from the cloud forests of Reunion Island, Indian Ocean. Cryptogamie, Mycologie. Available at: http://www.bioone.org/doi/abs/10.7872/crym.v33.iss2.2012.203 [Accessed April 3, 2016].
【R3-02801】2016/04/03投稿

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3行まとめ

レユニオンの雲霧林において樹皮に生じた地衣の一種を検討し、Hypotrachyna altorumとして新種記載した。
本種の全標本は標高1550-1815 mの範囲で採集され、Acacia heterophyllaの枝に発生した。
本種はH. silvaticaに類似していたが、生息環境、分布、髄層の色素、子嚢胞子のサイズや形状などで区別された。
France, La Reunion, Saint-Paul, route forestiere des Tamarins des Hauts-sous-le-Vent, entre la sommiere Eperon et la sommiere la Saline

(新種)

Hypotrachyna altorum D.M. Masson
語源…高地の(レユニオンの’les Hauts’地域で採集されたことから)
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Hypotrachyna brasiliana
地衣体が基質に固着する
栄養生殖の散布体を欠く
地衣成分として上皮層にリケキサントンを含む
地衣成分として髄層にプロトセトラル酸を含む
本種と異なりレユニオンではなくブラジルなどに分布する
本種と異なり樹上ではなく岩上に生じることがある
本種より基質に緩く固着する
本種より地衣体のサイズが大きい
本種より裂片の幅が広い
本種より子嚢胞子が有意に長い
本種より子嚢胞子の幅が有意に狭い
本種より子嚢胞子のQ値が大きい
本種と異なり子嚢胞子が類球形~広楕円形ではなく楕円形に近い
本種と異なり地衣成分としてビレンス酸を含む
Hypotrachyna silvatica
樹皮生地衣である
地衣体が基質に固着する
裂片の幅が狭く頂部が類截断状
髄層が白色で時に橙色を帯びる
栄養生殖の散布体を欠く
地衣成分として上皮層にリケキサントンを含む
地衣成分として髄層にプロトセトラル酸およびスカイリンなどを含む
本種と異なりレユニオンではなくブラジルなどに分布する
本種より温暖かつ乾燥した環境に生息する
本種と異なり髄層の下部が通常橙黄褐色
本種より子嚢胞子が有意に長い
本種より子嚢胞子の幅が有意に狭い
本種より子嚢胞子のQ値が大きい
本種と異なり子嚢胞子が類球形~広楕円形ではなく楕円形
本種と異なり地衣成分としてアレクトロン酸(髄層)、ビレンス酸などを含む
Hypotrachyna subaffinis
地衣成分として上皮層にリケキサントンを含む
地衣成分として髄層にプロトセトラル酸を含む
本種と異なりレユニオンではなくブラジルなどに分布する
本種と異なり子嚢胞子が類球形~広楕円形ではなく楕円形
本種より髄層に含まれる地衣成分が多様である
Hypotrachyna crustacea
樹上生地衣である
地衣成分として上皮層にリケキサントンを含む
地衣成分として髄層にプロトセトラル酸を含む
本種と異なりレユニオンではなくブラジルなどに分布する
本種と異なり地衣体上面に”dactyl”を有する
本種と異なり子器の縁部に”dactyl”を有する
本種と異なり髄層が白色で時に橙色を帯びるのではなく下部が有色
本種と異なり子嚢胞子が類球形~広楕円形ではなくより楕円形
Hypotrachyna malmei
地衣成分として上皮層にリケキサントンを含む
地衣成分として髄層にプロトセトラル酸を含む
本種と異なりレユニオンではなくブラジルなどに分布する
本種と異なり地衣体上面に”dactyl”を有する
本種と異なり子器の縁部に”dactyl”を有する
本種と異なり髄層が白色で時に橙色を帯びるのではなく下部が有色
本種と異なり子嚢胞子が類球形~広楕円形ではなくより楕円形