(仮訳)水生環境からの新種Dictyochaeta aquaticaおよびChloridium属2新種の記載
Wei, M-J. et al., 2018. Introducing Dictyochaeta aquatica sp. nov. and two new species of Chloridium (Chaetosphaeriaceae, Sordariomycetes) from aquatic habitats. Phytotaxa. Available at: https://www.biotaxa.org/Phytotaxa/article/view/phytotaxa.362.2.5 [Accessed July 18, 2022] 【R3-09700】2022/7/18投稿

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3行まとめ

タイで採集された淡水生菌を検討し、Chloridium aquaticumC. aseptatum、およびDictyochaeta aquaticaの3新種を記載した。
C. aquaticumは本属菌としては唯一分生子柄が伸長し、分生子形成細胞が全出芽型の種となった。
D. aquaticaは剛毛を2–4本の分生子柄が囲み、分生子の両端に小剛毛を有する点で本属に含まれたが、その他の形態はいずれの既知種にも合致しなかった。
Thailand, Chiang Rai, Khun Korn

(新種)

Chloridium aseptatum M.J. Wei, & H. Zhang
語源…無隔壁の(分生子の形態から)
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【よく似た種との区別】
Chloridium gonytrichii
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり分生子形成細胞が側生する
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Chloridium xigazense
分生子形成細胞にフレア状のカラレットを有する
分生子形成細胞が伸長する
分生子が単生する
本種と異なり分生子がしばしば付着して鎖状をなす
本種と異なり分生子がやや截断状
本種と異なり分生子に暗色のへそを有する
Chloridium aquaticum
タイに分布する
淡水生菌である
水中に沈んだ材に発生する
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり分生子柄あたりの分生子形成細胞の輪生数が0ではなく1-2
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Thailand, Chiang Rai, Khun Korn

(新種)

Chloridium aquaticum M.J. Wei, & H. Zhang
語源…水生の
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【よく似た種との区別】
Chloridium aseptatum
タイに分布する
淡水生菌である
水中に沈んだ材に発生する
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり分生子柄あたりの分生子形成細胞の輪生数が1-2ではなく0
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Chloridium gonytrichii
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり分生子柄あたりの分生子形成細胞の輪生数が1-2ではなく5-8
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Chloridium terricola
分生子柄がアオカビ状である
本種と異なり分生子柄あたりの分生子形成細胞の輪生数が1-2という特徴を欠く
本種ほど分生子の形状が細長くない
Thailand, Prachuap Khiri Khan

(新種)

Dictyochaeta aquatica W. Dong, & H. Zhang
語源…水生の
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【よく似た種との区別】
Dictyochaetopsis spp.
分生子形成様式がフィアロ型
本種と異なり分生子形成細胞が側生するという特徴を欠く
Dictyochaeta aciculata
本種と異なり分生子がソーセージ形ではなく針状
本種と異なり分生子の隔壁数が0-1ではなく3
Dictyochaeta malaysiana
本種より分生子のサイズが大きい
Dictyochaeta tortuosa
本種と異なり剛毛が緩くコイルし、頂部に向かって屈曲する
Dictyochaeta siamensis
本種より分生子柄が長い
本種と異なり分生子の隔壁数が0-1ではなく0
本種より剛毛が長い
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される