(仮訳)アラビア半島から新たに報告された砂漠生アーバスキュラー菌根菌の分離および同定
Symanczik, S., et al., 2014. Isolation and identification of desert habituated arbuscular mycorrhizal fungi newly reported from the Arabian Peninsula. Journal of Arid Land. Available at: http://link.springer.com/article/10.1007/s40333-014-0021-9 [Accessed June 27, 2014].
【R3-00848】2014/06/27投稿

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3行まとめ

オマーンの砂漠での調査で得られた多数のアーバスキュラー菌根菌の単胞子分離株について、形態学的検討および分子系統解析を行った。
Claroideoglomus drummondiiなど4種を同定し、アラビア半島新産種として報告した。
分離菌株の一部が極めて乾燥した環境に由来し、乾燥への適応が示唆されたことから、これらの種には乾燥地農業における生物肥料としての利用可能性が期待された。

(オマーン・アラビア半島新産種)

Claroideoglomus drummondii (Blaszk. & C. Renker) C. Walker & A. Schüßler
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【よく似た種との区別】
Claroideoglomus walkeri
LSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり胞子が黄色ではなく、白色か本種よりずっと淡色
LSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(オマーン・アラビア半島新産種)

Diversispora aurantia (Blaszk., Blanke, Renker & Buscot) C. Walker & A. Schüßler
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【よく似た種との区別】
Diversispora spurca
オマーンに分布する
砂漠に生息する
LSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と胞子壁の形態が明瞭に異なる
本種と異なり胞子が破砕した際に”subtending hyphae”が胞子壁第1層とともに第2層から脱離するという現象が起きる
LSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(オマーン・アラビア半島新産種)

Diversispora spurca (C.M. Pfeiff., C. Walker & Bloss) C. Walker & A. Schüßler
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【よく似た種との区別】
Diversispora aurantia
オマーンに分布する
砂漠に生息する
LSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と胞子壁の形態が明瞭に異なる
本種と異なり胞子が破砕した際に”subtending hyphae”が胞子壁第1層とともに第2層から脱離するという現象が起こらない
LSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(オマーン・アラビア半島新産種)

Funneliformis africanum (Blaszk. & Kovács) C. Walker & A. Schüßler
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【よく似た種との区別】
Funneliformis xanthium
LSUに基づく分子系統解析で近縁
本種より胞子のサイズがずっと小さい
本種より胞子がずっと濃色
本種と異なり担子器は4胞子性の壁が2層ではなく3層
本種より胞子の第1層がずっと薄い
本種より胞子の第1層の永続性が強い
本種と”subtending hyphae”の形態が異なる
LSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される