(仮訳)地中海の植物、Bupleurum gibraltariumを宿主とする多型性のエピファイトおよびエンドファイトの新種、Kabatiella bupleuri
Bills, GF., Menéndez, VG. & Platas, G., 2012. Kabatiella bupleuri sp. nov. (Dothideales), a pleomorphic epiphyte and endophyte of the Mediterranean plant Bupleurum gibraltarium (Apiaceae). Mycologia. Available at: http://www.mycologia.org/content/104/4/962.short [Accessed July 11, 2015].
【R3-01999】2015/07/11投稿

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3行まとめ

スペイン、グラナダ県においてBupleurum gibraltariumの花軸および葉に発生した菌を検討し、Kabatiella bupleuriとして新種記載した。
本種は宿主の越冬する花軸にメラニン化した分生子堆を形成したほか、健全な葉からも分離された。
分生子堆の分生子形成細胞からは鎌形~三日月形の分生子が形成された一方、培養下では栄養菌糸からメラニン化した1隔壁の分生子が形成され、酵母様の塊をなした。
Spain, Granada, Pinos Genil, Embalse de Canales

(新種)

Kabatiella bupleuri Bills
語源…ミシマサイコ属の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Kabatiella caulivora
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりBupleurum gibraltariumではなくクローバーを宿主とする
本種と異なり宿主に対する病原性が知られている(炭疽病)
本種ほど分生子堆が永続的でない
本種より分生子堆のサイズが小さい
本種と異なり培養下で常に暗色1隔壁の分生子を形成するという特徴を欠く
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(ITSの相同性97%、nrLSUの相同性98%)
Kabatiella zeae
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりBupleurum gibraltariumではなくトウモロコシを宿主とする
本種と異なり宿主に対する病原性が知られている(褐斑病)
本種と異なり分生子柄が長い棍棒形
本種より分生子が比較的長い
本種より分生子の幅が比較的狭い
本種と異なり培養下で常に暗色1隔壁の分生子を形成するという特徴を欠く
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(ITSの相同性97%、nrLSUの相同性98%)
Kabatiella microsticta
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりBupleurum gibraltariumではなくワスレグサ属植物を宿主とする
本種と異なり宿主に対する病原性が知られている(”leaf streak”)
本種と異なり分生子柄が長い棍棒形
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(相同性97%)
Aureobasidium pullulans
同所的に分布する(スペイン、グラナダ県)
同じBupleurum gibraltariumを宿主とする
エンドファイトとして分離される
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり分生子が鎌形でない
本種と異なり培養下で常に暗色1隔壁の分生子を形成するという特徴を欠く
本種ほど菌糸がメラニン化しない
本種と異なり培養下で寒天培地の深くに菌糸束を形成するという特徴を欠く
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される