(仮訳)米国南東部産の粉芽形成性痂状地衣の新種、Lecanora markjohnstonii
Stewart, CRA. et al., 2018. Lecanora markjohnstonii (Lecanoraceae, lichenized Ascomycetes), a new sorediate crustose lichen from the southeastern United States. The Bryologist. Available at: https://doi.org/10.1639/0007-2745-121.4.498 [Accessed December 21, 2018] 【R3-05785】2018/12/21投稿

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3行まとめ

米国で採集された岩上生地衣の一種を検討し、Lecanora markjohnstoniiとして新種記載した。
本種は地衣体が灰緑色で亀裂状~小区画状であり、粉芽塊を形成し、2-O-メチルペルラトリン酸を含むことなどで特徴づけられた。
核ゲノムrDNAコンティグおよびmtSSU配列データに基づく解析を実施し、本種がLecanora subfuscaグループに含まれることを示した。
U.S.A., Alabama, DeKalb Co., Little River Canyon National Park, E facing slopes above W shore of Little River, Eberhart Trail 0.2 mi S of AL176/Little River Canyon Parkway, 0.2 mi N of jct w/ DeKalb CR148

(新種)

Lecanora markjohnstonii And. Stewart, E.Tripp & Lendemer
語源…キャンプ・マクダウェルの事務局長である神父のMark Johnston氏に献名
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【よく似た種との区別】
Lecanora orientoafricana
粉芽を形成する
地衣成分として2-O-メチルペルラトリン酸を含む
mtSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり米国ではなくケニアに分布する
本種と異なり岩上生ではなく樹皮生である
本種と異なり地衣成分としてガンガレオイジンを含む
mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Lecanora masana
米国に分布する
地衣成分としてアトラノリンおよび2-O-メチルペルラトリン酸を含む
rDNAコンティグ配列に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり高標高域に分布する
本種と異なり岩上生ではなく樹皮生である
本種と異なり稔性を有する
本種と異なり粉芽を形成しない
本種と異なり地衣成分としてウスニン酸およびアルトテリンを含む
rDNAコンティグ配列に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Biatora chrysantha
米国に分布する
岩上生である
形態的に類似している(混同のおそれがある)
痂状地衣である
不稔である
地衣体の発達が不良
地衣体が小区画状
粉芽塊が帯黄色
本種と異なり地衣成分としてジロホール酸を含む
本種と異なり地衣成分としてアトラノリンおよび2-O-メチルペルラトリン酸を含まない
Herteliana schuyleriana
米国に分布する
非石灰岩に生じる
形態的に類似している(混同のおそれがある)
地衣体が帯緑灰色
痂状地衣である
不稔である
粉芽を形成する
地衣成分としてアトラノリンを含む
本種と異なりブラスティディアを形成する
本種と異なり地衣成分としてロセリン酸を含む
本種と異なり地衣成分として2-O-メチルペルラトリン酸を含まない
Loxospora confusa
米国に分布する
形態的に類似している(混同のおそれがある)
痂状地衣である
不稔である
地衣体が帯緑灰色
地衣成分として2-O-メチルペルラトリン酸を含む
本種と異なり岩上生ではなく樹皮生である
本種と異なり粉芽を形成しない
本種と異なり裂芽を形成する
本種と異なり地衣成分としてアトラノリンを含まない
Vainionora americana
米国に分布する
非石灰岩に生じることがある
形態的に類似している(混同のおそれがある)
痂状地衣である
不稔である
地衣体の色が類似している
粉芽を形成する
地衣成分としてアトラノリンを含む
本種と異なり典型的には樹皮生である
本種と異なり時に稔性を有することがある
本種と異なり地衣成分としてキサントン類を含む
Caloplaca yuchiorum
岩上生である
地衣体が薄い
粉芽を形成する
地衣成分としてアトラノリンを含む
本種と異なり子器を形成する
本種と異なり地衣成分として2-O-メチルペルラトリン酸を含まない
Fuscidea recensa
形態的に類似している(混同のおそれがある)
本種と異なり初生菌糸が白色ではなく暗色
本種と異なり地衣成分としてジバリカト酸を含む