(仮訳)パキスタン、チョリスターン砂漠に産したLepiota属の新種Lepiota cholistanensis
Bashir, H., Usman, M. & Khalid, AN. 2020. Lepiota cholistanensis a new species of Lepiota (Agaricaceae: Basidiomycota) from Cholistan desert, Pakistan. Phytotaxa. Available at: https://www.biotaxa.org/Phytotaxa/article/view/phytotaxa.455.4.4 [Accessed January 29, 2024] 【R3-11380】2024/1/29投稿

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3行まとめ

パキスタンの砂漠で採集された菌を検討し、Lepiota cholistanensisとして新種記載した。
本種は子実体が小型で、傘表面に盛り上がった褐色鱗片があり、柄が触れると褐変し、担子胞子が類球形~広楕円形、傘表皮に様々な形状の細胞が含まれることなどで特徴づけられた。
分子系統解析により本種がCristatae節に属することが示された。
Pakistan, Punjab, Lal Suhanra National Park, Cholistan desert, Bahawalpur

(新種)

Lepiota cholistanensis H. Bashir, Usman & Khalid
語源…チョリスターン産の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Lepiota albogranulosa
パキスタンに分布する
担子胞子が非デキストリノイドである
本種と異なり傘表面に褐色鱗片ではなく白色小粒状小鱗片を有する
本種と異なり柄表面に小鱗片ではなく白色小粒状小鱗片を有する
Lepiota sanguineofracta
ITSおよびITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりパキスタンではなくイタリアなどに分布する
本種と異なり子実体が傷つくと暗褐色になるのではなく血赤色になる
本種と異なり肉にばらのような香りがある
本種と異なり傘表面が小鱗片状ではなく雲母状で緑色の斑点をあらわす
ITSおよびITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Lepiota psalion
ITSおよびITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりパキスタンではなくオランダなどに分布する
本種と異なりつばが明瞭であり良好に形成される
本種と異なり担子胞子の核の数が1ではなく2
本種より傘表皮構造が緩い
本種と異なり組織に油状の滴を含むのではなく含まない
ITSおよびITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Lepiota thiersii
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりパキスタンではなく米国に分布する
本種と異なり傘表面の被覆が”diffracted”である
本種と異なりつばが小型である
本種と異なりつばが不明瞭である
本種と異なり担子胞子が楕円形
本種と異なり担子胞子の核の数が1ではなく2
本種と異なり縁シスチジアを有するのではなく欠く
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Lepiota coloratipes
アジアに分布する
担子胞子の核の数が1
傘表皮が棍棒形~球形有柄の細胞からなる
ITSおよびITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりパキスタンではなくヨーロッパ、中国などに分布する
本種と異なり傘が白色
本種と異なり傘表面が無毛である
ITSおよびITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Lepiota cristata var. viridispora
傘の中丘が帯赤褐色である
傘表面が成熟すると放射状に裂ける
襞が帯クリーム白色~灰緑色でのちに黄褐色
担子胞子が截断状または楔形で”edged spur”を有する
Lepiota micropholis
南アジアに分布する
傘表面に褐色小鱗片を有する
傘表皮が球形有柄および洋梨形である
本種と異なりパキスタンではなくスリランカなどに分布する
本種と異なり担子胞子が非デキストリノイドではなくデキストリノイドである
Lepiota apalochroa
南アジアに分布する
傘表面に褐色小鱗片を有する
傘表皮が球形有柄および洋梨形である
本種と異なりパキスタンではなくスリランカなどに分布する
本種と異なり担子胞子が非デキストリノイドではなくデキストリノイドである