(仮訳)スペイン産のLepiota節の新種、Lepiota elseae
Caballero, A. et al., 2015. Lepiota elseae (Agaricales, Agaricaceae), a new species of section Lepiota from Spain. Phytotaxa. Available at: http://www.biotaxa.org/Phytotaxa/article/view/phytotaxa.201.3.2/0 [Accessed July 20, 2016].
【R3-03126】2016/07/21投稿

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3行まとめ

スペインのマキ植生においてQuercus ilexのリターに生じた菌を検討し、Lepiota elseaeとして新種記載した。
本種はLepiota節に属し、傘が黄褐色で桃色を帯び、環紋および小鱗片を有し、担子胞子が紡錘形~広紡錘形であることなどで特徴づけられた。
本種はITS領域に基づく分子系統解析ではL. ermineaなどに近縁であった。
Spain, La Rioja, Valle de Ocón, Santa Lucía, La Garena

(新種)

Lepiota elseae A. Caball., Vizzini, G. Muñoz & Contu
語源…Else C. Vellinga氏に献名
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【よく似た種との区別】
Lepiota erminea
ヨーロッパに分布する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりQuercus ilex林ではなく草地などに発生する
本種と異なり傘が帯桃褐色ではなく白色~淡黄色
本種と異なり傘表面に放射状繊維紋および顕著な鱗片を欠く
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Lepiota clypeolaria
ヨーロッパに分布する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり北米やアジアなどにおける分布も知られている
本種と異なりQuercus ilex林ではなく落葉樹林や針葉樹林などに発生する
本種と異なりQuercus ilexのリターに生じるという特徴を欠く
本種と異なり傘が帯桃褐色ではなく淡橙色~黄褐色で桃色を帯びない
本種と異なり傘表皮の長い細胞からなる層の下に棍棒形の細胞からなる子実層状被が発達する
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Lepiota eurysperma
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりスペインではなくタイなどに分布する
本種と異なりQuercus ilex林ではなく混交雨林に発生する
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種より傘の被覆物が短い細胞からなる
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Lepiota magnispora(ワタカラカサタケ)
肉眼的形態が類似している
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりスペインではなく北半球温帯に分布する
本種より傘表面が一般的に羊毛状
本種と異なり傘表面に帯黄橙色の被膜の名残を伴う
本種より担子胞子が長い
本種と異なり担子胞子が紡錘形~広紡錘形ではなくペンギン形
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Lepiota spheniscispora
肉眼的形態が類似している
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりスペインではなく北米西部に分布する
本種より傘表面が一般的に羊毛状
本種と異なり傘表面に帯黄橙色の被膜の名残を伴う
本種より担子胞子が長い
本種と異なり担子胞子が紡錘形~広紡錘形ではなくペンギン形
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される