(仮訳)イタリア産の淡紫色の新種、Leucoagaricus ariminensis
Dovana, F. et al., 2017. Leucoagaricus ariminensis sp. nov., a lilac species from Italy. Mycotaxon. Available at: https://www.ingentaconnect.com/content/mtax/mt/2017/00000132/00000001/art00022 [Accessed July 28, 2020] 【R3-07541】2020/7/28投稿

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3行まとめ

イタリア、エミリア=ロマーニャ州の公園においてホソイトスギの樹下に発生した菌を検討し、Leucoagaricus ariminensisとして新種記載した。
本種は子実体がかなり肉質で、傘が暗紫色で柄が紫色、つばを有し、肉が白色で触れると黄変することなどで特徴づけられた。
本種は他の淡紫色、キツネノカラカサ型の子実体の種とは形態的・系統的に異なっていた。
Italy, Emilia-Romagna, Rimini (RN), Parco XXV Aprile

(新種)

Leucoagaricus ariminensis Dovana, Angeli, Contu & Brandi
語源…アリミヌム産の(リミニのラテン語名より)
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Leucoagaricus ionidicolor
ヨーロッパに分布する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりオランダ、チェコにおける分布が知られている
本種ほど子実体ががっしりとしていない
本種と異なり傘表面が微細な小鱗片状
本種と異なり柄が通常傘直径より短いという特徴を欠く
本種より柄の形状が細長い
本種より担子器のサイズが小さい
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種と異なり担子胞子が楕円形~長楕円形または稀に扁桃形で変異が大きいのではなく楕円形~長楕円形
本種より縁シスチジアのサイズが小さい
本種ほど縁シスチジアの形状が多様ではなく棍棒形
本種と異なり傘表皮に嘴状の細胞を欠く
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Leucoagaricus ionidicolor var. major
本種より担子胞子のサイズが僅かに小さい
本種より縁シスチジアのサイズが小さい
本種より縁シスチジアの形状が一様
本種より傘表皮の紡錘形の末端細胞が短い
Leucoagaricus ianthinophaeus
ヨーロッパに分布する
本種と異なりイタリアではなくフランスなどに分布する
本種と異なり柄が白色
本種と異なり柄の形状が細長い
本種と異なり柄表面が無毛
本種と異なりつばを欠く
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種と異なり縁シスチジアが不明瞭
本種より傘表皮の菌糸がずっと短い
本種より傘表皮の末端細胞のサイズが小さい
Leucoagaricus ianthinosquamulosus
ヨーロッパに分布する
本種と異なりイタリアではなくフランスなどに分布する
本種より子実体のサイズが小さい
本種より担子胞子のサイズが明らかに大きい
本種と異なり担子胞子が楕円形~長楕円形または稀に扁桃形で変異が大きいのではなく類紡錘形
本種より縁シスチジアが短い
本種より縁シスチジアの形状に変異が大きい
本種と異なり傘表皮に色素結晶を含む
Leucoagaricus idae-fragum
ヨーロッパに分布する
本種と異なり傘がラズベリーレッドである
本種と異なり傘がアンモニアで緑変する
本種と異なり襞がアンモニアで緑変する
本種と異なり外被膜が永存的
本種と縁シスチジアの形状が異なる
Lepiota roseilivida
ヨーロッパに分布する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり北米西部における分布が知られている
本種と異なり子実体の形状が細長い
本種と異なり子実体外面がアンモニアで緑変する
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種と異なり担子胞子が楕円形~長楕円形または稀に扁桃形で変異が大きいのではなく扁桃形または長楕円形
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Leucoagaricus brunneolilacinus
子実体がアンモニアで呈色しない
本種と異なり子実体が傷つくと顕著に橙変する
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種より縁シスチジアが短い
本種と異なり縁シスチジアが棍棒形~円筒形
本種より傘表皮の末端細胞が短い
本種と異なり傘表皮において幼時棍棒形の末端細胞と散在する球形の細胞が混じる
Leucoagaricus purpureolilacinus
ヨーロッパに分布する
子実体が淡紫色
本種と異なりイタリアではなくアジアなどに分布する
本種と異なり縁シスチジアが棍棒形
本種と異なり縁シスチジア頂部に結晶の冠を有する
本種と傘表皮の形態が異なる
本種と系統的に異なる(先行研究)
Leucoagaricus subpurpureolilacinus
子実体が淡紫色
本種と異なりイタリアではなくアジアなどに分布する
本種と異なり縁シスチジアが棍棒形
本種と異なり縁シスチジア頂部に結晶の冠を有する
本種と傘表皮の形態が異なる
本種と系統的に異なる(先行研究)