(仮訳)Lopadostoma taeniosporumの再検討およびConiochaeta属の1新種
Friebes, G. et al., 2016. Lopadostoma taeniosporum revisited and a new species of Coniochaeta. Sydowia. Available at: https://www.researchgate.net/profile/Gernot_Friebes/publication/303922766_Lopadostoma_taeniosporum_revisited_and_a_new_species_of_Coniochaeta/links/575e6c2b08aec91374af99c3.pdf [Accessed August 6, 2016].
【R3-03174】2016/08/06投稿

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3行まとめ

分子系統解析によりLopadostoma taeniosporumがクロサイワイタケ目ではなくConiochaeta属に含まれることを示し、正式に本属に移した。
本種は子嚢果が埋生し、無毛に見えるが淡褐色鈍頭の毛を有し、子嚢胞子が卵状~楕円形であることなどで特徴づけられた。
また、スペイン産の当初本種と同定された種が異なる系統を形成することを確かめ、C. navarraeとして新種記載した。
Austria, Niederösterreich, Krems, Egelsee

(新組み合わせ)

Coniochaeta taeniospora (Sacc.) Friebes, Jaklitsch & Voglmayr
旧名:Lopadostoma taeniosporum (Sacc.) Traverso
(基礎異名はAnthostoma taeniosporum Sacc.)
※本種のエピタイプ標本を指定した。
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【よく似た種との区別】
Coniochaeta navarrae
子嚢果が無毛に見える
子嚢胞子のサイズが類似している
子嚢胞子の形状が類似している
nrLSUおよびITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりオーストリアなどではなくスペインのみに分布する
本種と異なり子嚢果がはっきりとした集まりを形成しない
本種と異なり子嚢果が毛に覆われない
本種と異なり子嚢果の殻壁がKOHで緑色に顕著に変色するのではなく弱くしか変色しない
本種より子嚢胞子のサイズが僅かに大きい
本種と異なり子嚢胞子が時に鞘に包まれる
nrLSUおよびITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Coniochaeta renispora
子嚢果が埋生する
本種より子嚢胞子のサイズがずっと小さい
本種と異なり子嚢胞子が卵状~楕円形ではなく腎臓形
Coniochaeta myricariae
樹皮下に生じる
子嚢果が集まりをなす
子嚢果が初め埋生しのちに破出性
子嚢果が無毛
本種より子嚢胞子のサイズがずっと小さい
本種と異なり子嚢胞子の側方が圧着される
Coniochaeta phalacrocarpa
子嚢果が無毛
子嚢果がアモルファスの菌糸層に囲まれる
本種と異なり子嚢果が埋生するのではなく表在性
本種より子嚢胞子のサイズがずっと小さい
本種と異なり子嚢胞子が卵状~楕円形ではなくレンズ形
Coniochaeta malacotricha
子座を形成する
本種と子嚢胞子の形態が異なる
Coniochaeta niesslii
子座を形成する
子嚢胞子のサイズが類似している
子嚢胞子の形状が類似している
本種より子嚢胞子の幅が狭い
本種と異なり剛毛が暗褐色
Coniochaeta rhopalochaeta
毛の頂部が暗色
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり毛の先端が膨大する
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Coniochaeta alkalivirens
子嚢果殻壁の細胞がKOHで緑色に呈色する
本種と異なり子嚢果が埋生するのではなく表在性
本種より子嚢胞子のサイズが小さい
本種と異なり子嚢胞子が卵状~楕円形ではなく側面視で類紡錘形
Coniochaeta sanguinolenta
子嚢胞子のサイズが類似している
子嚢胞子の形状が類似している
本種と異なり子嚢果が赤色
本種と異なり毛が鈍頭ではなく尖る
Coniochaeta caryotae
子嚢胞子が大型
子嚢胞子が楕円形
本種より子嚢胞子がかなり長い
Coniochaeta gigantospora
子嚢胞子が大型
子嚢胞子が楕円形
nrLSUおよびITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種より子嚢胞子がかなり長い
nrLSUおよびITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Spain, Navarra, Sarasibar

(新種)

Coniochaeta navarrae Friebes, Jaklitsch, S. García & Voglmayr
語源…ナバラの
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【よく似た種との区別】
Coniochaeta taeniospora
子嚢果が無毛に見える
子嚢胞子のサイズが類似している
子嚢胞子の形状が類似している
nrLSUおよびITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりスペインのみではなくオーストリアなどにおける分布が知られている
本種と異なり子嚢果が集まりをなす
本種と異なり子嚢果が毛に覆われる
本種と異なり子嚢果の殻壁がKOHで緑色に弱くしか変色しないのではなく顕著に変色する
本種より子嚢胞子のサイズが僅かに小さい
本種と異なり子嚢胞子が時に鞘に包まれるという特徴を欠く
nrLSUおよびITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される