(仮訳)日本の屋久島に産した子嚢菌の新種、Lophiostoma sagittiforme
Tanaka, K. & Hosoya, T. 2009. Lophiostoma sagittiforme sp. nov., a new ascomycete (Pleosporales, Dothideomycetes) from Island Yakushima in Japan. Sydowia. Available at: https://www.zobodat.at/pdf/Sydowia_60_0131-0145.pdf [Accessed April 16, 2019] 【R3-06133】2019/4/16投稿

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3行まとめ

屋久島においてホソバタブの枝に発生した菌を検討し、Lophiostoma sagittiformeとして新種記載した。
本種は子嚢果に鶏冠状の嘴を有し、子嚢胞子が狭紡錘形で先端が矢尻のような形状をしていることなどで特徴づけられた。
本種と同様に子嚢胞子に鞘を有する種には水生菌が多い中で、本種は標高1000 m以上の陸地の枝に発生したが、屋久島の多雨な環境における胞子散布との関連が示唆された。
鹿児島県屋久島町ヤクスギランド安房林道

(新種)

Lophiostoma sagittiforme Kaz. Tanaka & Hosoya
語源…矢の形の(子嚢胞子の鞘の形状から)
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Lophiostoma armatisporum
子嚢胞子の長さの範囲がやや類似している
子嚢胞子の鞘の形態が類似している
本種と異なりマングローブ林の潮間帯などに生息する
本種より子嚢胞子のサイズが比較的小さい
本種より子嚢胞子の付属物が短い
本種と異なり子嚢胞子の鞘の先端が矢尻状でない
本種と異なり子嚢胞子の鞘の内部に刺を欠く
Lophiostoma bipolare
材生息菌である
子嚢胞子の鞘の内部に刺を有する
本種と異なり陸上ではなく淡水域などに生息する
本種より子嚢胞子のサイズが比較的小さい
本種より子嚢胞子の付属物が短い
本種と異なり子嚢胞子の鞘の先端が矢尻状でない
Lophiostoma frondisubmersa
子嚢胞子の鞘の内部に刺を有する
本種と異なり陸上ではなく淡水域などに生息する
本種と異なりヤシが宿主として知られている
本種より子嚢胞子のサイズが比較的小さい
本種より子嚢胞子の付属物が短い
本種と異なり子嚢胞子の鞘の先端が矢尻状でない
Lophiostoma macrostomum
陸上に生息する
材生息菌である
子嚢胞子の長さの範囲がやや類似している
子嚢胞子の鞘の形態が類似している
本種と異なり草本が宿主として知られている
本種より子嚢胞子の付属物が短い
本種と異なり子嚢胞子の鞘の先端が矢尻状でない
本種と異なり子嚢胞子の鞘の内部に刺を欠く
Lophiostoma proprietunicatum
材生息菌である
子嚢胞子の鞘の先端が矢尻状
本種と異なり陸上ではなく淡水域などに生息する
本種より子嚢胞子のサイズが比較的小さい
本種より子嚢胞子の付属物が短い
本種と異なり子嚢胞子の鞘の内部に刺を欠く
Astrosphaeriella barkeriana
子嚢果の基部が扁平
偽側糸が小柱状
本種と異なり子嚢果が埋生するのではなく表在性
本種と異なり子嚢果の嘴が鶏冠状ではなく乳房状あるいは突出する
本種と異なり孔口がスリット状ではなく円形
本種と異なり子嚢果の殻壁が炭質
本種と異なり子嚢果の殻壁が黒色厚壁の細胞からなる
Astrosphaeriella daemonoropsis
子嚢果の基部が扁平
偽側糸が小柱状
本種と異なり子嚢果が埋生するのではなく表在性
本種と異なり子嚢果の嘴が鶏冠状ではなく乳房状あるいは突出する
本種と異なり孔口がスリット状ではなく円形
本種と異なり子嚢果の殻壁が炭質
本種と異なり子嚢果の殻壁が黒色厚壁の細胞からなる