(仮訳)北米産の2新種、Macrolepiota macilentaおよびM. pallida
Lebeuf, R., Russell, SD. & Justo, A. 2024. Macrolepiota macilenta and M. pallida, two new species from North America. Fungal Systematics and Evolution. Available at: https://www.ingentaconnect.com/content/wfbi/fuse/pre-prints/content-f9_fuse_vol14_art9 [Accessed May 4, 2024] 【R3-11669】2024/5/4投稿

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3行まとめ

北米東部と中西部からMacrolepiota macilentaおよびM. pallidaの2新種を記載した。
前者はM. proceraに類似し、全体的に淡褐色で、後者はより淡色であり、両種は分子系統解析で異なる系統を形成し、傘表皮や縁シスチジアの形態も互いに異なっていた。
前者はカナダ南部からメキシコまで広く分布し、後者はカナダと米国北東部の限られた地域に分布していることが明らかになった。
USA, Indiana, Marion, Monroe Township

(新種)

Macrolepiota macilenta Lebeuf, S.D. Russell & Justo
語源…痩せた(柄の形状から)
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Macrolepiota procera(カラカサタケ)
子実体の形態が類似している(本種の暗色の子実体と似る)
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり米国、カナダ、メキシコではなくヨーロッパなどに分布する
本種より傘のサイズが大きい
本種より柄のサイズが大きい
本種より担子胞子の幅が狭い
本種と異なり縁シスチジアが主に紡錘形または棍棒形なのではなく様々な形状をとる
本種と異なり傘表皮菌糸が非常に厚壁
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Macrolepiota rhodosperma
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり米国、カナダ、メキシコではなくヨーロッパなどに分布する
本種より傘のサイズが大きい
本種と異なり柄が傷つくと帯ワイン桃色または赤色に変色する
本種より担子胞子のサイズが僅かに大きい
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Macrolepiota orientiexcoriata
形態的に類似している(混同のおそれがある)
縁シスチジアの形状が類似している
本種と異なり米国、カナダ、メキシコではなく中国などに分布する
本種と異なり傘の地の色が白色
本種と異なり傘表面に帯褐黄色の小鱗片を伴う
本種より柄が短い
本種と異なり柄表面が無毛または光沢のある毛状
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種と異なり縁シスチジア基部にクランプを欠くのではなく有する
Macrolepiota pallida
米国およびカナダに分布する
子実体のサイズの範囲が重なることがある
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりメキシコにおける分布が知られていない
本種より傘のサイズが大きい
本種と異なり傘が淡クリーム色~帯褐橙色~帯灰橙色ではなく白色
本種と異なり傘表面が帯褐橙色~帯灰橙色の繊維状ではなく繊維状で帯褐橙色~帯灰橙色の鱗片を伴う
本種より柄が長い
本種より柄表面の鱗片が淡色
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種と異なり縁シスチジアが主に紡錘形~棍棒形ではなく主に円筒形
本種と異なり縁シスチジアにクランプを欠くのではなく有するものがある
本種より傘表皮菌糸の最大長が短い
本種と異なり柄鱗片の末端細胞が先細りになって針状になるのではなく主に棍棒形~円筒形
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Canada, Québec, Québec City, Boisé Marly

(新種)

Macrolepiota pallida Lebeuf, S.D. Russell & Justo
語源…淡色の(子実体の色から)
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Macrolepiota macilenta
米国およびカナダに分布する
子実体のサイズの範囲が重なることがある
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりメキシコにおける分布が知られている
本種より傘のサイズが小さい
本種と異なり傘が白色ではなく淡クリーム色~帯褐橙色~帯灰橙色
本種と異なり傘表面が繊維状で帯褐橙色~帯灰橙色の鱗片を伴うのではなく帯褐橙色~帯灰橙色の繊維状
本種より柄が短い
本種より柄表面の鱗片が濃色
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種と異なり縁シスチジアが主に円筒形ではなく主に紡錘形~棍棒形
本種と異なり縁シスチジアにクランプを有するものがあるのではなく欠く
本種より傘表皮菌糸の最大長が長い
本種と異なり柄鱗片の末端細胞が主に棍棒形~円筒形ではなく先細りになって針状になる
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Macrolepiota procera(カラカサタケ)
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり米国、カナダではなくヨーロッパなどに分布する
本種より傘が暗色
本種と異なり傘表面のパッチ状鱗片が地の色とあまりコントラストをなさない
本種と異なり柄表面がジグザグの帯状
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される