(仮訳)形態および分子の根拠に基づく中国産の新種Marasmius campestris
Liang, Z-Q. et al. 2017. Marasmius campestris sp. nov. (Marasmiaceae, Agaricales) from tropical China based on morphological and molecular evidence. Mycoscience. Available at: https://www.jstage.jst.go.jp/article/mycosci/58/2/58_MYC58077/_article/-char/en [Accessed July 27, 2023] 【R3-10825】2023/7/27投稿

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3行まとめ

中国海南省においてリターに発生した菌を検討し、Marasmius campestrisとして新種記載した。
本種は傘が帯紫色で中央部が臍状、柄表面に細かい鱗片を伴い、担子胞子が大型で、縁シスチジアが不規則形、傘表皮がGlobulares型の細胞からなることなどで特徴づけられた。
本種はITSによる分子系統解析で独自の系統を形成し、類似種とは草原に発生する点や肉眼的・顕微鏡的形態などが異なっていた。
中国海南省瓊中リー族ミャオ族自治県鸚哥嶺自然保護区鸚哥嘴

(新種)

Marasmius campestris N.K. Zeng, Zhi Q. Liang & M.S. Su
語源…平原の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Marasmius albopurpureus
中国に分布する
傘が紫色を帯びる
傘表面に溝線をあらわす
傘表皮がGlobulares
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり草原ではなく森林に生息する
本種と異なり柄上部が淡紫色
本種と異なり柄表面が無毛
本種と異なり縁シスチジアが棍棒形
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Marasmius purpureostriatus(スジオチバタケ)
東アジアに分布する
傘が紫色を帯びる
傘表面に溝線をあらわす
傘表皮がGlobulares
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなく日本、タイなどに分布する
本種と異なり草原ではなく森林に生息する
本種と異なり傘が円錐形
本種と異なり柄が帯紫灰色~帯赤褐色
本種と異なり柄表面が無毛
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Marasmius odoratus
アジアに分布する
傘が紫色を帯びる
傘表面に溝線をあらわす
傘表皮がGlobulares
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなくインドなどに分布する
本種と異なり草原ではなく森林に生息する
本種より柄が長い
本種と異なり柄表面が無毛
本種と異なり子実体に芳香がある
本種より担子胞子の幅が狭い
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Marasmius indopurpureostriatus
アジアに分布する
傘が紫色を帯びる
傘表面に溝線をあらわす
傘表皮がGlobulares
本種と異なり中国ではなくインドなどに分布する
本種と異なり草原ではなく森林に生息する
本種より子実体のサイズが大きい
本種より担子胞子の幅が狭い
本種と異なり縁シスチジアが棍棒形~洋梨形
Marasmius pseudopurpureostriatus
アジアに分布する
傘が紫色を帯びる
傘表面に溝線をあらわす
傘表皮がGlobulares
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなくタイなどに分布する
本種と異なり草原ではなく森林に生息する
本種と異なり柄表面が無毛
本種より縁シスチジアが短い
本種より縁シスチジアが一貫して棍棒形である
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Marasmius mokfaensis
傘が紫色を帯びる
傘表面に溝線をあらわす
傘表皮がGlobulares
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなくタイなどに分布する
本種と異なり草原ではなく森林に生息する
本種より傘のサイズが大きい
本種より担子胞子が長い
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Marasmius musisporus
傘が紫色を帯びる
傘表面に溝線をあらわす
傘表皮がGlobulares
本種と異なり中国ではなくパプアニューギニアなどに分布する
本種と異なり草原ではなく森林に生息する
本種と異なり柄が帯赤褐色
本種より担子胞子が長い
本種より担子胞子の幅が狭い
Marasmius bekolacongoli
傘が紫色を帯びる
傘表面に溝線をあらわす
傘表皮がGlobulares
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなくマダガスカルなどに分布する
本種と異なり草原ではなく森林に生息する
本種より傘のサイズが大きい
本種と異なり傘が老成すると中央部および条線部で鈍赤色または帯灰赤色になる
本種より担子胞子の幅が狭い
本種と異なり縁シスチジアが棍棒形~類紡錘形
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Marasmius mbalmayoensis
傘が紫色を帯びる
傘表面に溝線をあらわす
傘表皮がGlobulares
本種と異なり中国ではなくアフリカなどに分布する
本種と異なり草原ではなく森林に生息する
本種より傘のサイズが大きい
本種と異なり傘が老成すると帯黒紫色
本種と異なり柄が栗色~帯黒鉛色
本種より担子胞子が長い
本種より担子胞子の幅が狭い
Marasmius zenkeri
傘が紫色を帯びる
傘表面に溝線をあらわす
傘表皮がGlobulares
本種と異なり中国ではなくアフリカなどに分布する
本種と異なり草原ではなく森林に生息する
本種より傘のサイズが大きい
本種と異なり襞が淡紫色
本種と異なり柄が煤色、暗い帯赤褐色または栗褐色
本種と異なり柄ががっしりとしている
本種より縁シスチジアが一貫して棍棒形である
Marasmius violaceoides
傘が紫色を帯びる
傘表面に溝線をあらわす
傘表皮がGlobulares
本種と異なり中国ではなくアフリカなどに分布する
本種と異なり草原ではなく森林に生息する
本種より柄が長い
本種と異なり柄が帯紫色~褐色
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種と異なり縁シスチジアが棍棒形
Marasmius staudtii
傘が紫色を帯びる
傘表面に溝線をあらわす
傘表皮がGlobulares
本種と異なり中国ではなくアフリカなどに分布する
本種と異なり草原ではなく森林に生息する
本種より傘のサイズが大きい
本種より柄が長い
本種と異なり縁シスチジアが棍棒形
Marasmius caryotae
アジアに分布する
草地に発生する
本種と異なり中国ではなくスリランカなどに分布する
本種と異なり傘が藁黄色~帯灰黄色で紫色を帯びない
本種と異なり縁シスチジアが洋梨形
本種と異なり傘表皮が洋梨形の菌糸からなる
Marasmius oreades(シバフタケ)
草地に発生する
本種と異なり中国ではなくヨーロッパおよび米国などに分布する
本種と異なり傘が帯褐色
本種と異なり傘表面が不透明または半透明条線をあらわす
本種より担子胞子のサイズが小さい
Marasmius maximus(オオホウライタケ)
東アジアに分布する
草地に発生する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなく日本、韓国などに分布する
本種と異なり傘が黄褐色、淡い帯褐色~淡帯黄褐色で紫色を帯びない
本種より担子胞子のサイズが小さい
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Marasmius laticlavatus
アジアに分布する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなくタイなどに分布する
本種と異なり草原ではなく森林に生息する
本種と異なり傘が中央部で褐色、縁部で帯黄灰色~帯灰クリーム色
本種と異なり柄基部が帯褐橙色~帯赤褐色
本種より担子胞子が長い
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Marasmius galbinus
中国に分布する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり草原ではなく森林に生息する
本種と異なり傘が白色~帯緑白色
本種より担子胞子のサイズが小さい
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Marasmius puerariae
東アジアに分布する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなく台湾などに分布する
本種と異なり生きた葉に発生する
本種より傘のサイズが小さい
本種と異なり傘が暗緑色~灰色
本種より担子胞子が長い
本種と異なり縁シスチジアが主にやや丸い
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Marasmius grandiviridis
アジアに分布する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなくタイなどに分布する
本種より傘のサイズが大きい
本種と異なり傘が緑色を帯びる
本種より担子胞子が長い
本種より担子胞子の幅が狭い
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される