(仮訳)中国北東部産の新種、Marasmius fissuratus
Deng, C-Y. et al., 2015. Marasmius fissuratus, a new species from Northeast China. Sydowia. Available at: http://www.sydowia.at/syd67/T6-Deng.htm [Accessed June 4, 2016].
【R3-02988】2016/06/05投稿

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3行まとめ

中国遼寧省の森林で採集された菌を検討し、Marasmius fissuratusとして新種記載した。
本種は傘が帯灰橙色で亀裂状の模様を生じ、襞が脈状、柄が褐色で細長く、担子胞子が中型で、側シスチジアを欠くことなどで特徴づけられた。
本種はITS領域に基づく分子系統解析で、どの他の本属菌とも異なる独自の系統を形成した。
中国遼寧省鞍山市千山国家森林公園

(新種)

Marasmius fissuratus Chun Y. Deng & T. H. Li
語源…亀裂の/網目状の(傘表面の模様から)
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Marasmius albimyceliosus
傘表面の模様が小区画状
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなくマレーシアなどに分布する
本種と異なり傘が帯灰橙色ではなく淡クリーム色~褐色で中央部がより暗色
本種と異なり縁シスチジアが分化しない
本種と異なり柄シスチジアを欠く
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(類似度90%)
Marasmius calvus
傘表面の模様が小区画状
本種と異なり中国ではなくスリランカなどに分布する
本種より担子胞子が長い
本種と異なり側シスチジアを有する
Marasmius rhyssophyllus
脈間襞を有する
本種と異なり中国ではなくアンティル諸島などに分布する
本種より傘が顕著な黄色
本種と異なり傘表面に小区画状の模様を欠く
本種より柄が短い
本種より柄の幅が広い
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種より縁シスチジアのサイズが大きい
本種と縁シスチジアの形状が異なる
Marasmius niveus
本種と異なり中国ではなくアンティル諸島および仏領ギアナなどに分布する
本種より傘の直径が大きい
本種と異なり傘に老成すると斑点が生じることがある
本種と異なり脈間襞を欠く
本種より担子胞子の幅が僅かに狭い
本種と異なり縁シスチジアを欠く
Marasmius strictipes
本種と異なり中国ではなく米国およびメキシコなどに分布する
本種と異なり傘が帯灰橙色ではなく白色で中央部が藁色
本種と異なり傘に老成すると帯褐黄色またはさび黄色の斑点や領域を生じる
本種と異なり襞が吻合しないか程度が弱い
本種より担子胞子の幅が広い
本種と異なり縁シスチジアが糸状~円筒状屈曲形または円筒状類棍棒形
Marasmius pseudocollinus
本種と異なり中国ではなくアルゼンチンなどに分布する
本種と異なり傘が帯灰橙色ではなく淡黄金褐色で中央部が淡黄褐色
本種と異なり脈間襞を欠く
本種より担子胞子の幅が僅かに狭い
本種と異なり縁シスチジアを欠くかまたは不明瞭
Marasmius cohortalis
肉眼的形態が類似している
本種と異なり中国ではなく南米などに分布する
本種と異なり柄の下部が栗褐色
本種と異なり柄表面が無毛
本種より担子胞子の幅が狭い
本種と異なり傘表皮の細胞がしばしば叉状、結節状、枝状である
Marasmius cohortalis var. arenicolor
肉眼的形態が類似している
本種より傘が暗色
Marasmius cohortalis var. hymeniicephalus
肉眼的形態が類似している
本種と異なり傘が帯灰橙色ではなく無色~白色
本種より柄が長い
本種と異なり柄の下部が黄褐色~栗褐色
本種と異なり縁シスチジアが不明瞭
本種と異なり一部の傘表皮の細胞がしばしば結節状、鉤状または僅かに突起を有する
Marasmius cohortalis var. alachuanus
肉眼的形態が類似している
本種より傘が暗色
本種と異なり縁シスチジアがそれほど多くない