(仮訳)インド産のジャスミン様芳香を有するホウライタケ属シバフタケ節の新種、Marasmius odoratus
Farook, VA. & Manimohan, P., 2015. Marasmius odoratus – a new jasmine-scented species of Marasmius section Globulares from India. Phytotaxa. Available at: http://biotaxa.org/Phytotaxa/article/view/phytotaxa.227.3.7 [Accessed November 25, 2015].
【R3-02411】2015/11/25投稿

【お読みください】
大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。

3行まとめ

インド、ケララ州において林床のリターに発生したホウライタケ属菌を検討し、Marasmius odoratusとして新種記載した。
本種は子実体にジャスミン様芳香を有すること、傘に帯灰赤色の深い溝線を有すること、担子胞子が狭棍棒形であることなどで特徴づけられた。
本種は分子系統解析でシバフタケ節クレードに含まれ、独自の系統を形成した。
India, Kerala State, Palakkad District, Silent Valley National Park, Walakkad section, on the way to Sisspara

(新種)

Marasmius odoratus V.A. Farook & Manim.
語源…芳香のある
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Marasmius puerariae
同じシバフタケ節に含まれる
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりインドではなく台湾などに分布する
本種と異なり寄生性を有する
本種と異なりPueraria montanaを宿主とする
本種と異なり傘の畝が淡クリーム色ではなくより淡い帯緑灰色
本種と異なり傘の溝線が帯紫色
本種と異なり子実体にジャスミン様の芳香を有するという特徴を欠く
本種より担子胞子のサイズが大きい
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(配列類似度91%)
Marasmius galbinus
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりインドではなく中国などに分布する
本種と異なり傘の中央部が帯緑白色
本種と異なり傘の条線が帯緑白色
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種と異なり縁シスチジアが不規則な棍棒形
本種と異なり柄シスチジアが様々な形状をしている
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(配列類似度92%)
Marasmius grandiviridis
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりインドではなくタイなどに分布する
本種より傘のサイズが大きい
本種と異なり傘が帯黄緑色
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種と異なり縁シスチジアが不規則な棍棒形~瓶状微突形
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(配列類似度92%)
Marasmius laticlavatus
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりインドではなくタイなどに分布する
本種と異なり傘の中央部が褐色
本種と異なり傘の縁部が帯灰クリーム色
本種より担子胞子のサイズがずっと大きい
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(配列類似度92%)
Marasmius purpureostriatus(スジオチバタケ)
同じシバフタケ節に含まれる
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりインドではなく日本、マレーシア、タイなどに分布する
本種と異なり傘の溝線が暗紫色
本種と異なり柄が帯赤褐色~褐色
本種と異なり子実体にジャスミン様の芳香を有するという特徴を欠く
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種より傘表皮の細胞のサイズが小さい
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(配列類似度91%)
Marasmius pseudopurpureostriatus
同じシバフタケ節に含まれる
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりインドではなくタイなどに分布する
本種より傘の畝の幅が広い
本種と異なり傘の畝が淡クリーム色ではなく淡黄色~帯灰黄色
本種と異なり襞の間隔が疎ではなく非常に疎
本種より小襞の列が少ない
本種と異なり柄の頂部が帯灰赤紫色
本種より担子胞子のサイズが大きい
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Marasmius albopurpureus
同じシバフタケ節に含まれる
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりインドではなくバリ島などに分布する
本種と異なり傘の中央部が窪む
本種と異なり傘の縁部が内巻する
本種と異なり襞の発達が乏しい
本種と異なり襞の間隔が疎ではなく非常に疎
本種と異なり小襞を欠くことがある
本種と異なり柄が頂部にかけて紫色を帯びる
本種と異なり子実体にジャスミン様の芳香を有するという特徴を欠く
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Marasmius musisporus
傘中央部が帯灰淡紫色
傘に深い溝線を有する
傘の溝線が帯灰淡紫色
襞の間隔が疎
担子胞子の形状が細長い
本種と異なりインドではなくパプアニューギニアなどに分布する
本種と異なり襞の数が11-12ではなく11-14
本種より柄のサイズが小さい
本種と異なり子実体にジャスミン様の芳香を有するという特徴を欠く
本種より担子胞子がずっと長い
Marasmius bekolacongoli
傘が鐘形
傘に深い溝線を有する
柄が長い
担子胞子のサイズが類似している
本種と異なりインドではなく熱帯アフリカなどに分布する
本種より傘の直径が大きい
本種と異なり傘が淡クリーム色ではなくレモン色で中央部が帯紫色
本種と異なり傘に透明な条線を有する
本種と異なり襞が帯黄白色~淡レモン色
本種と異なり柄が老成すると栗褐色
本種と異なり柄に縦方向の溝を有する
本種より傘表皮の細胞が短い
Marasmius staudtii
本種と異なりインドではなくカメルーンなどに分布する
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種と異なり側シスチジアを有する
Marasmius staudtii var. magnisporus
本種より担子胞子のサイズが大きい
Marasmius jasminodorus
子実体の芳香が類似している
本種と異なり傘が淡クリーム色ではなく暗赤褐色
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種と異なり担子胞子が狭棍棒形ではなく楕円形
本種と異なり襞縁部にSiccus型の箒状細胞を有する
本種と異なり傘表皮にSiccus型の箒状細胞を有する
本種と異なり柄表皮にSiccus型の箒状細胞を有する